こんにちは。Deckです。
この記事では「国⇒州のようにドリルダウンするマップチャートで、国をクリックするだけでスムーズに州ごとの分析にドリルダウンする」仕組みの作成方法を解説します。
この記事は次のような方に向けて書かれています。
まずはデフォルトの機能のみを利用したマップと、より工夫を加えたマップの2通りのチャートを見比べてみましょう。
いずれも、「初期状態では国ごとの人口分布が表示されており、国をクリックして絞り込むと地域の情報にドリルダウンする」という仕組みのマップチャートです。
デフォルトのマップチャートでは以下のように3ステップの操作の流れになります。
それに対して、レイアウトコンテナを利用したマップでは以下のように2ステップとなり、中間の手順を省略してよりスムーズな操作で分析を行うことができます。
これによって節約できる手順はわずか1ステップかもしれませんが、Qlik Senseでの分析は何度も選択を繰り返してデータを理解してゆくことが多いため、こういった細かい改善でもユーザーの満足度は変わってくるものです。
では、次のセクションからはチャートの作成手順を見てゆきましょう。
まずはQlik Senseアプリを作成します。
事前準備として、国・地域ごとの人口データをアプリに取り込んでいるものとします。
世界全体の人口と地域ごとの人口を分析するため、2つのマップチャートを作成します。
シートの編集画面を開き、「マップ」チャートを追加します。
ポイントレイヤーを作成し、以下の設定項目を入力します。
同様に2個目のマップチャートを作成し、以下の設定項目を入力します。
マスターアイテムへの追加
この後の手順で使用する「レイアウトコンテナ」では、表示するチャートはマスターアイテムになっている必要があります。
マップチャートを右クリックし、「マスター アイテムに追加」をクリックします。
チャートに名前をつけ、マスターアイテムとして保存します。
世界人口チャートと地域(州別)人口チャートの2回分、操作を繰り返します。
続いて、今までの手順で作成したマップを1つの画面の中で切り替えて表示ができるようにレイアウトコンテナにまとめ、表示条件を設定します。
シートの編集から、「カスタムオブジェクト⇒Layout container」を追加します。
「コンテンツの追加」から先ほど作成した2つのマスターアイテムを追加します。
それぞれのコンテンツに設定を入力します。
これでマップチャートが完成しました。
より直感的な操作や素早いレスポンスなど、快適な操作性はユーザーの満足度に直結します。
1つ1つの改善点は細かいところかもしれませんが、こういった差がせっかく作成したアプリを継続して利用されるかどうかに関わってくるかもしれません。
この記事がよりユーザーフレンドリーな分析アプリを作成する助けになれば幸いです。