Qlik Senseナレッジ - INSIGHT LAB

【Qlik Sense】デジタルサイネージ風にチャートを表示してみよう

作成者: Koh|2025年11月19日

 

※前書き
少々無理やり実装していますので、実業務での利用は内容をよくご確認の上、ご検討ください!

はじめに

ある日、社内でこんな話があがりました。

「役所にあるようなデジタルサイネージのように数秒ごとに画面を自動的に切り替えられないか?」

こんなイメージ

考えました。。。

ボタンアクションを使えば、すぐに実装できます。

がしかし、要望では『自動的に』行う必要があります。

アッ、Qlik Automateが使えるのでは!?と。

作ってみよう!

利用環境・機能

  • Qlik Sense(Qlik Cloud)
  • Qlik Automate
  • Layout container

ざっくり全体像

こんな仕組みを作っていきます!

手順 - 画面側

  1. Layout containerをシートに追加
  2. Layout container上に、切り替えたいKPIと棒グラフを用意(見た目も整えましょう)
  3. 2で用意したチャートを用い、切り替えたい分の数で複製
    ここでは3つずつ用意しています


  4. 切り替えるチャートの数の変数を作成
    以下のように定義します
    ・vv1:1
    ・vv2, vv3:2
    ※作成した変数のうち1つが、「1」になっていればOK
  5. チャートの配置を調整
    配置した箇所でチャートが切り替わるため、重ねてOKです
  6. Layout Containerの「条件の表示」を設定
    Layout Container上でクリック>プロパティ>各チャートごとに設定

    以下のように、各チャートのアイコンが変化していればOKです

    これはシート上で「非表示」の状態を表しています

これで画面側の用意は完了です。あとは自動的に切り替える仕組みを作ります。

手順 - Qlik Automate

全部で3つの自動化フローを作成していきます。
まずは1回目の切り替え分です。

  1. Qlik Automateで新しい自動化を新規作成
  2. Update Variableブロックを追加し、以下の通り入力
  3. 新たにUpdate Variableブロックを追加し、以下の通り入力
  4. Save Appブロックを追加
    ※これをしないと手順2,3の変数上書きが反映されません!
  5. Sleepブロックを追加
    チャート切り替わり~次の切り替わりまでの時間をセット
  6. 自動化フローを保存して、閉じる
  7. 手順6で保存した自動化を複製(2回目の切り替え分を作成)
    ※以降は手順6までの自動化フローと一緒にしないでください(後で説明します)
  8. Update Variableブロックの入力値を、以下の通り編集
  9. 自動化フローを保存して、閉じる
  10. 手順9で保存した自動化を複製(3回目の切り替え分=初期表示に戻す分を作成)
    ※手順6, 9までの自動化フローと一緒にしないでください(後で説明します)
  11. Update Variableブロックの入力値を、以下の通り編集
  12. 自動化フローを保存して、閉じる
  13. 手順6で保存した自動化を開く
  14. Call Automationブロックを追加
    呼び出す自動化に、「手順9で保存した自動化」を設定

    ※自動化の名称によって、添付の表示は異なります
  15. Call Automationブロックを追加
    呼び出す自動化に、「手順12で保存した自動化」を設定

    ※自動化の名称によって、添付の表示は異なります
  16. Startブロックにスケジュールを設定
  17. 自動化を保存

完成です!!!

動きを見てみましょう

側がわかりやすいように、変数値も表示しています

いい感じにできてますね!!

「いいやん、これ使えるやん~」って思った方もいれば、

ここまでの作成手順で「いやー、ちょっとこれは」って方もいるかと思います。

それでは、なぜこれが全ての方におすすめできないかをご説明します。

課題

  • 切り替える画面の回数分の自動化フローを別々に作成・管理する必要がある
    • Update Variableなどアプリに即反映させたい場合、Save Appsが必須(参考
    • Qlik Automateの仕様上、Save Appsブロックは1自動化内で1回分しか有効にならない(参考
    • そのため画面切り替え毎にフローを分ける必要がある
    • 管理も煩雑に....
  • リアルなサイネージを再現すると、1日のAutomate実行回数の消費量がえぐい...
    • Automateは1自動化実行で、1回分とカウントされる
    • 今回の方法は画面切り替え1周で、3自動化=実行回数3回分を消費してしまう
    • ご契約ライセンスによっては、Automateが上限に要注意
  • Qlik Automateのスケジュール実行のオプションが限られている
    • 最小単位は「30秒毎」、その次は「1分毎」
  • Qlik CloudとLayout containerの使用がマストである

おわり

いかがでしたか!

実務利用は要検討が必要かと思いますが、

何かのアイデアや表現などに貢献できればうれしい限りです。

たまにはこーゆうネタ的なナレッジも大事にしていきたい。それでは。