こんにちは!Michealです。
今日はForecastingのプラグインを紹介します。
SisenseではForecastingは公式プラグインとなっており、インストールするだけで誰でも簡単に近似傾向線を引くことができます。対象となるチャートは時系列データを持った棒グラフ、折れ線グラフ、面グラフのみ。
今回は、日経平均株価の過去データを読み込み、日本の将来を予想してみましょう。
日経平均株価の過去データはInvesting.comの過去データから手に入れました。月別にサマリーされたデータが1984年3月から2020年9月まで合計439件存在します。データが文字化けしていたりと問題があったので、全角→半角、データ型の変更などの前処理を行いました。データをプレビューしたものがこちらです。
出来高と前年比がテキスト型で入っており、直す必要がありますが、今回は使わないのでこのままにします。この中から日付と終値を面グラフに使用します。
おっと、その前にまずは、今日の主役、Forecastingのプラグインが必要でしたね!
ForecastingのダウンロードはSisenseの公式サイトのダウンロードページから。公式のプラグインということで安心です。
ダウンロード後は、Sisenseのプラグインが置いてある以下のパスにプラグインを置きます。プラグインを認識させるため、置いたあとにサーバーをリスタートすることもお忘れなく。
先ほど取得した日経平均の過去データからシンプルな時系列のトレンドを見れるように面チャートを作成しましょう。
新しくウィジェットを作成、面チャートを選択、カテゴリーに日付(月単位)、値に終値を設定します。
できたものがこちら。
ウィジェット編集画面、右上の「…」をクリックし、Regression Line(回帰直線)の表示が増えています。正常にインストールされているようです!
Prediction Optionsをクリックすると、予測する期間のオプションがでます。
None 過去データのみ表示
Calendar End
ディメンションに設定した時間軸により異なる
年の場合:5年先まで表示
四半期の場合:Q4まで
月の場合:12月まで
日の場合:月の最終日まで
Next 3
次の3期間を予想
Next 6
次の6期間を予想
Next 12
次の12期間を予想
ここでは、Next 6を選びました。ディメンションには月単位で入っているので、次の6ヶ月の予想を見ていきます。
予想する期間を設定したあとは、トレンドラインを実際に描画していきましょう。
値を複製します。名前をトレンドラインに変更し、(複製した値の)右上の三本線をクリックし、「Regression」をクリック。近似傾向線の種類が表示されます。
近似傾向線の種類は以下の3通り。
Linear 線形
一定の比率で増減するデータの場合
Exponental 指数
データの変化率が急上昇または急減少してから、横ばいになる場合
Logarithmic 対数
データの値の増減率が次第に大きくなる場合
ここでは「Linear」で線形直線を描くこととします。Linearを選択するだけで、近似傾向線が表示されました!
前項までで全期間(1984年から2020年まで)の日経平均株価のトレンドを描画しましたが、
あれ?
下降線で日本経済大丈夫かって思いますよね?
これは1980年後半から1990年のバブル時の株価が異様に高いためですね。1985年から1989年の4年で株価が約3倍になっています。
次に、1990年ごろからのバブル崩壊後からの日本経済のトレンドラインを見てみましょう。今は全期間(1984年から)で見ているので、過去の期間をもう少し短縮してみます。これでバブル直後から選びたいので、直近30年のみを表示します。
ウィジェットフィルターで直近〇〇年と調整できるように以下のように設定します。
さあ、どうなったでしょうか?
バブルの異常な上昇ぶりが無視されましたが、傾向線もやや下降気味といったところでしょうか。。
他の期間も選んでみましょう。
上昇傾向に変わりました。
アベノミクス効果でこちらも上昇率が凄いですね。
まとめると、
長い目で見ると(30,40年)で見ると株価はやや下降傾向にあり、短い目で見ると(10、20年)で見ると株価は上昇傾向にあるということでしょうか。
まぁ実際には株価を大きく左右するようなファクターなんてものは突発的でもあり誰も将来については100%は予想はできないものなのでしょうが、「〇〇年間分の過去データから見ると傾向はこう」と言い切れば、面白いですね。
今回は、トレンドラインのプラグインを紹介しました。使いどころを見極めて、将来予想なんかをダッシュボードに取り入れても面白いかもしれませんね。
それではまた!Viva, Sisense!!