おはこんばんちは
Tableauの2022.2がリリースされましたね。
つい先日アップデートされたなーと思っていたのに、あっという間に3か月。
キャッチアップが大変ですが、今度はどんな機能が追加・強化されたのか楽しみな瞬間でもあります。
というわけで、今回はTableau Prep Builder2022.2で機能が強化されたワイルドカードユニオンについて解説していきたいと思います!
機能の説明に入る前にまずはワイルドカードユニオンについて説明をします。
まず初めに「ユニオン」とは、同じ形式をもつ表(データテーブル)を複数組み合わせることを指しています。例えば売上データが1年ごとに分かれたファイルになっていて、分析では4年分のデータを使いたい、という場合には、4つに分かれた売上データのファイルを1つにまとめる必要があります。
Excelならばもともとのデータをコピペしてひとつのファイルにまとめることもできますが、その手間を考えるとけっこう大変な作業ですよね...
このような場合、Tableauではデータテーブルを以下のイメージのように縦方向に結合させる機能があり、その機能を使うと元データに手を加えることなく一気に結合することができるので、とても便利なのです!
このデータを縦に結合する機能が「ユニオン」です。
次にワイルドカードユニオンの話に進みます。
このユニオンを使う方法のひとつが「ワイルドカードユニオン」です。
「ワイルドカード」にはいろいろな意味がありますが、Tableauでは特定のパターンに一致する文字列や記号のことを意味しており、データテーブルの名前が特定の文字列パターンに一致した場合に自動的にユニオンする機能になります。
上で示した売上データを例として説明します。
売上データのファイル名を見ると、すべてのファイル名で「売上_YYYY」(YYYYは西暦)という規則に従って命名されていますね。
このようなファイルを縦方向に結合させたい場合、ワイルドカードユニオンの機能を使うとファイル名に「売上_」が含まれていたら自動的にユニオンすることができるのです。
2022.2の新機能について説明する前に、Tableau Prep Builderでのワイルドカードユニオンの基本的な使い方を説明します。
以下のような「売上_YYYY」という名前をつけた4ファイルを準備しました。
Tableau Prep Builderを起動して、まず「売上_2018」に接続します。
入力で「表」のタブを開き、「複数のテーブルをユニオン」を選択すると以下のように表示されます。
ユニオンの設定をする前なので、「売上_2018」だけ読み込まれている状態です。
ここで同じフォルダに含まれる他の売上データをユニオンさせてみましょう。
ファイル名に表示されている「売上_2018」を「売上_*(アスタリスク)」に変更します。
*(アスタリスク)は何か1文字以上の文字があることを表す記号です。
こうすると同じフォルダに含まれる他のファイルも表示されました。
これで右下の「適用」をクリックするとワイルドカードユニオンの設定は完了です。
このフォルダに同じ命名規則に沿ったファイルが追加されると、自動的に一つのデータテーブルに結合された状態になります。
便利ですね~
さて、以前からTableau Prep Builderをご利用になっていた方は上のキャプチャを見てすでにお気づきかもしれませんが、ワイルドカードユニオンの機能が強化されたことにより、ワイルドカードの設定をするタブの見た目が変化していますね!
2022.1まではワイルドカードユニオンの検索条件がファイル名のみでしたが、2022.2からはファイル名に加えて以下の3つが追加されました!
ファイルフィルターを追加のところから確認することができます。
新機能ではひとつの検索条件だけではなく、これらを複数組み合わせて使うことができます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ファイルサイズでは以下2つの検索条件を適用することができます。
作成日と更新日ではそれぞれ以下の検索条件を追加できます。
今回はTableau Prep Builderのワイルドカードユニオン新機能についてご紹介いたしました。
この紹介記事を書きながらこんなことができるんだ~とわくわくしながら見ていました。
実務で役立てられる機会が楽しみです!
またTableauの便利な機能について、Tableauナレッジではご紹介していく予定です。
次回の記事公開時にまたお読みいただけると嬉しいです~(^^)/