Tableauナレッジ - INSIGHT LAB

【Tableau Desktop】動的ゾーン表示×自作のタブで表示を切り替える

作成者: Koh|2023年5月18日

はじめに

こんにちは。久しぶりにDesktop機能について書きたいと思います。

今回はタイトルの通り、Tableau Desktop 2022.3の新機能である動的ゾーン表示について触れます。

(ちょいと出遅れました…、もう2023年だ)

動的ゾーン表示とは

動的ゾーン表示は、英語で"Dynamic Zone Visibility"と呼ばれます。

簡潔にお伝えすると、ダッシュボード上に配置するオブジェクトを表示/非表示できる機能です。

これまではフィルターやパラメーターを使用し、シートのみ表示/非表示を制御可能でした。

それがこの機能によって、より簡単に、より多くのオブジェクトに適用できるようになりました。

設定方法

①表示/非表示を制御するフィールド、またはパラメーターを用意する

※以下の要件を満たしている必要があります

Dynamic Zone Visibility でフィールドを使用するには、フィールドまたはパラメーターは次の要件を満たす必要があります。

・ブール値

1 つの値

・Viz と無関係。つまり、フィールドは、固定された詳細レベル (LOD) の計算など、Viz の構造とは関係がない定数値を返します

引用:Dynamic Zone Visibilityの使用

②ダッシュボード上でオブジェクトを選択する

③レイアウトタブの「値を使用して表示状態を制御する」にチェック

④制御に使用するフィールド、またはパラメーターを選択する

作ってみた

さて、ここまでは機能の紹介でした。

ここからはこの機能と自作のタブを使って、実装例を作ってみます。こんな感じ。

タブを選択すると、シートが切り替わるような仕様です。

ちなみにTableau Desktop v2023.1を使用しています。

【作成手順】

①切り替えるシートを作成する(ここでは3シート作成します)

②動的ゾーン表示に使用するパラメーターを作成する

 

③②のパラメーターを使用し、制御するためのフィールドを作成する

今回はタブを選択した時にシート名がパラメーターに入るように設定するので、写真のように切り替えるシート分のフィールドを作成します。(ここでは3シートなので3つ作成します)

例)Sales by Categoryシート用の制御フィールド

 

④ボタン用のデータソースを用意する

以下をコピペしてデータソースとして使ってください。

Button

Sales by Category

Sales vs. Profit

Sales by Region

 

⑤パワポなどでボタンを自作し、カスタム形状に追加する

 ←これを使います

作成した画像ファイルは以下のリポジトリ内に追加します。

C:\Users\(Your Name)\Documents\My Tableau Repository\Shapes\(whatever)

 

⑥列とラベルにButtonフィールドを追加し、形状を自作のボタンに変更する

 

⑦(おまけ)ボタンの選択有無を示すためにフィールドを作成し、色に追加する

 

⑧ダッシュボードに配置する

 

⑨シートを選択し、それに合う制御フィールドを設定する

(今回は3シートなので、3回繰り返す)

完成!だけど…

⑩(おまけ)ボタンを選択した時のハイライトを除去する

 ⑩-1 TRUE、FALSEの計算フィールドを作成し、Buttonのシートの詳細に追加する

 ⑩-2 ダッシュボードでフィルターアクションを以下の通り設定する

以上です!

さいごに

いかがでしたでしょうか。

今回の例はシートの表示/非表示でしたが、動的ゾーン表示ではコンテナやテキスト、凡例などのオブジェクトも表示制御することができます!

かなり表現の幅が広がると思いますので、ぜひ試してみてください!