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【QlikView】ドリルダウングループとサイクリックグループの違い

作成者: KJ|2013年10月15日

以前の記事で説明した【ドリルダウングループ】【サイクリックグループ】はどちらも同じような機能を持ち、何がどう違っているのかわからない方も多いかと思います。

今回はその違いについて説明していきたいと思います。

 

ドリルダウングループとサイクリックグループの大きな違い

まず、2つの大きな違いは以下の点になります。

  • ドリルダウングループ
    ⇒“大きな項目→次の項目→次の項目→…”のように順を追って詳細な項目へ遷移していく。[ドリルボタン]を押すことにより上の項目に戻ることができる。
  • サイクリックグループ
    ⇒“項目A→項目B→項目C→項目A”のように各項目を[サイクリックボタン]を押すことで順番に遷移していく。

 

しかし、言葉で説明してもあまり分かりずらいと思いますので、実際に同じ要素のチャートを2つのグループを用いて作成してみましょう。
※今回は、ドリルダウングループで作成した円グラフのチャートを利用していきます。

 

各グループのグラフの作成

1.作成した円グラフをコピーします。
※チャート上で『右クリック→クリップボードにコピー→オブジェクト』でコピーします。

2.新しいシートを作成し、そこで『右クリック→シートオブジェクトの貼り付け』で貼り付けます。

3.貼り付けしたチャート上で右クリックし複製を選択し、同じチャートを2つ用意します。

 

2つのチャートの編集

1.2つのチャートをドリルダウングループとサイクリックグループを利用したチャートに分けます。

 

ドリルダウングループを利用するチャートの作成

1.ウィンドウタイトルに『分類別売上比(ドリルダウン)』と入力し【OKボタン】を押します。

 

サイクリックグループを利用するチャート

1.ウィンドウタイトルに『分類別売上比(サイクリック)』と入力します。

2.【軸タブ】をクリックします。

 

1.【項目/グループ】から新たなグループを作成します。

2.【グループの編集】を押します。

3.【新規作成ボタン】を押し、グループの設定画面に移動します。

4.新規作成画面にて【グループ名】を『商品分類』、【グループ】を『サイクリックグループ』にします。

5.【項目】から『製品大分類』『製品中分類』『製品小分類』を追加します。

6.【OKボタン】を押します。

 

7.【項目/グループ】から、先ほど作成した『商品分類(サイクリック)』を軸項目に追加します。

8.【OKボタン】を押します。

 

これでチャートの設定は完了です。

それでは2つのチャートを比較してみましょう。

 

 

チャートの比較

ボタンを何も押していないとき2つのチャート(左:ドリルダウン、右:サイクリック)は同様に表示されています。

【テレビ】の項目を選択します。

ドリルダウングループでは【テレビ】の【製品中分類】に進みます。

それに対し、サイクリックグループでは分類は【製品大分類】のままで、【テレビ】が100%となっています。

ドリルダウングループでは【製品大分類】→【テレビ】の【製品中分類】へと進みました。

それに対し、サイクリックグループでは【製品大分類】のままで選択された【テレビ】の項目のみが表示されました。

 

この状態で【サイクリックボタン】を押します。

2つとも【テレビ】の【製品中分類】となりました。

 

もう一度【サイクリックボタン】を押します。

サイクリックグループでは【テレビ】の【製品小分類】となります。

ドリルダウングループでは、サイクリックグループのような表示はできません。

 

選択をクリアして初めの状態に戻してください。

【サイクリックボタン】を2回押し、【製品小分類】にしてください。

上図のようになります。これを見ると、サイクリックグループでは、項目内のすべての要素について比較することができます。

 

ドリルダウングループとサイクリックグループの違いについて多少は理解できたかと思います。

 

まとめ

以下に2つの使い分けをまとめます。

  • ドリルダウングループ
    ⇒項目別に詳細を分析したい時に使用する。
  • サイクリックグループ
    ⇒項目内全ての要素を比較したい時、もしくは選択した項目の要素を比較したい時に使用する。

 

ドリルダウングループ、サイクリックグループにはもっといろいろな使い分けができます。

今回は円グラフのチャートを例として使用しましたが、グラフや比較する要素によってどちらのグループが適しているかが変わっていきます。

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