DMSコスト計算式の基本は
インスタンス料金+ストレージ料金+データ転送料金
です。
ただ、例外が2つあります。
この場合、標準AWSデータ転送料金が追加で適用されます
AWS Pricing Calculator は、AWS製品の料金を見積もることができるWeb上のツールです。
利用は以下のように行います。
今回は、アジアパシフィックリージョン(ap-northeast-1)内で、EC2(PostgreSQL)からRDSへ1回きりの移行を行う場合の料金を計算するケースで、コスト計算の手順を説明していきます。
回線速度は100Mbpsと仮定し、その他移行要件は以下の通りです。
データサイズ
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70GB
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インスタンス
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r4.2.xlarge
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インスタンスストレージ
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汎用SSD
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EC2インスタンスのOS
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移行元移行先共にLinux
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ストレージ単位
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100GB
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移行回数
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1回きり
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CDC(変更データキャプチャ )
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なし
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同一AZでAWSサービス内への移行を行う条件なので、この場合は基本の計算式での見積もりで問題ない
インスタンス料金+ストレージ料金+データ転送料金
インスタンス料金の計算
テナンシーをデフォルトの「共有インスタンス」に設定
オペレーティングシステムを「Linux」に設定
ワークロードを「一定の使用量」に設定
インスタンス数は1
移行するr4.2.xlargeとCPU・メモリが対応するタイプをEC2のサイトで探し設定
→この場合はm4.4xlarge
支払いオプションは今回移行は1回きりなので柔軟性を重視した「オンデマンド」形式にします
⇒画面右下に表示される「サービスを保存して追加」を押す
1回きりの移行なので、インスタンスと時間単位の料金説明がしやすいオンデマンド移行を行うものとします
実転送時間の見積もり
外部のサイトを用いて転送時間を見積もります。
今回は70GBの移行を100Mbpsで転送する仮定なので、伝送効率が50%だったとしても3時間程度で済む計算になりました。
EC2料金
Pricing Calculatorで算出されたEC2の計算式を見ると1か月分(730hour)分で計算されていることがわかります。
なので、上記の計算式を実際の利用時間(この場合は3時間)に置き換えて再計算をした結果
EC2料金は1*1.032USD*3= 3.096USD
になります
DMS料金
DMSの移行料金、ストレージ料金もEC2と同様に、Pricing Calculatorで算出された以下の計算式の時間部分を、実際の利用時間に置き換えて計算しなおします。
再計算した結果は
⇒1*0.99USD*3=2.97USD
+1*100*0.138USD=13.8USD
= 16.77USD になります。
手順3で算出した実作業時間の料金の合計を計算した結果がDMSのコストになります。
3.096USD
+16.77USD
=19.866USD