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【Power BI入門 #3】分析の「視点」をデザインする。階層設定とメジャー作成の第一歩

作成者: BI LAB編集室|2026年10月14日

 

はじめに

Part 2では、データの構造(スター・スキーマ)を整えましたね。土台が完成したところで、今回は「データをどう見せるか」という分析の視点を作っていきます!

ITの現場では、単に数字を出すだけでなく「多角的な視点から深堀できるか」が重要視されます。今回はそのカギとなる「階層」と、Power BIの核となるPower BI専用の式言語「DAX」 の入り口に触れていきましょう。

階層(ヒエラルキー)

レポートを作る際、「年間の数字」だけでなく「月ごとの詳細」もすぐに見たいですよね。これを可能にするのが「階層」の設定です。

階層の構築:年>四半期>月>日

例えば、日付テーブル(Date)にある項目を階層化してみましょう。

  1. 最上位の作成:階層の最上位となるフィールド【会計年度(Fiscal Year)】を右クリックし、「階層の作成」を選びます。※Fiscal Year =”会計年度”

  2. 階層の追加:次に「四半期(Fiscal Quarter)」や「月(Month)」を右クリックし、
    「階層に追加」で先ほど作った階層に入れます。



  3. 最下位まで:最終的に「日(Date/Day)」まで追加して、プロパティウィンドウで、
    階層の名前を設定し、「レベルの変更を適用」して完了です。


※日付テーブル(Data)は、最終的に以下のようになっていれば問題ございません。

 

では、ここまで行った手順を踏まえて、以下のリストをもとに各階層の作成をしましょう!

テーブル 階層名 レベル
Customer Geography Country-Region(最上位)
    State-Province
    City
    Postal Code
    Customer(最下位)
Date 会計年度 Fiscal Year(最上位)
    Fiscal Quarter
    Month
    Date(最下位)
Product 製品 Category(最上位)
    Subcategory
    Model
    Product(最下位)
Reseller (地理的な場所)例:Japan Country-Region(最上位)
    State-Province
    City
    Postal Code
    Reseller(最下位)
SalesOrder セールスオーダー Sales Orde(最上位)
    Sales Order Line(最下位)
SalesTerritory 販売担当地域 Group(最上位)
    Country
    Region(最下位)

 

これを行うことで、ビジュアライゼーション(グラフ作成)の際に、ワンクリックで「年(Year)」から「月(Month)」へ表示を切り替えるドリルダウンが可能になります。

DAXメジャー

続いて、計算式(DAX)の登場です。

・役割:Excelの関数に近い記述方法で、データの集計や加工を行います。

・特徴:単純な合計だけでなく、「前年比」や「累計」など、レポートのフィルター状況に応じて動的に計算結果を返すことができます。

複雑なロジックを組むことも可能ですが、まずは「決まった形を転記して、正しく計算させる」ことからスタートするのが近道です。

今回は、最も基本となる「売上の合計」を出すための「メジャー」を作成します。

手順:売上合計(Total Sales)の定義

  1. 左側のメニューで[テーブル ビュー]を選択します

  2. [データ フィールド]から「Sales」を選択

  3. 【テーブルツール】リボンの「新しいメジャー」をクリックします。



  4. 数式バーに以下のコードをコピー&ペーストしてください。
    このメジャーの入力により、通常の『注文日』ではなく、『支払期限』をベースにした売上合計を計算できるようになります。 

    Sales Amount by Due Date = CALCULATE(SUM(Sales[Sales Amount]), USERELATIONSHIP(Sales[DueDateKey],'Date'[DateKey]))
  5. コピペ出来たら、チェックマークを選択してください。
    もしエラーが出たら、自分で入力すると解消される場合があります。



    Part3はここまでできたら、以上となります。

まとめ

Part3、お疲れ様でした!内容は非常にシンプルですが、これで「データを深堀するための階層」と「メジャーによる効率的な分析」がそろいました。
・階層:年>月>日のように分析の深さを定義する。

・DAXメジャー:レポートの状況に応じて動的に計算する"分析ロジック"を定義する。 

この回を経て、「数字の羅列」だったデータが、「生きた分析レポート」に変わる準備が整いました。
次回はいよいよ最終章。「ビジュアライゼーション」に突入します!

参考文献

https://learn.microsoft.com/ja-jp/power-bi/create-reports/desktop-dimensional-model-report