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DX時代に欠かせない!データリテラシーとは何か

執筆者 BI LAB編集室 更新日時 2021年11月26日

DX時代に欠かせない!データリテラシーとは何か

目次

DX時代に欠かせない!データリテラシーとは何か

IT社会と言われる今日、多くの企業が膨大なデータを蓄積し、それらを用途にあわせて利用しています。その中で、「データリテラシーの有無が企業の将来性を左右する」と考えられることも少なくありません。

今の時代のビジネスパーソンに求められるデータリテラシーとは?データリテラシーを高めなければならない理由や、その必要性についても解説していきます。

 

データリテラシーの定義

データリテラシーは、「分析結果としてのデータを正しく理解し、必要な場面に結び付ける能力」を意味します。データリテラシーはデータの処理能力ではなく、データを読み・使い・分析し・論じる能力を定義しています。

データを読む、使う、分析する、論じる能力とはどのような力なのか、それぞれについて詳しく解説していきます。

 

データを使う力

データを使う力とは、データから得た情報を実際のビジネスや暮らしに役立てていくことです。データを正しく理解する力をもっていても、データを使うことができなければ意味をなしません。

ビジネスにおいてデータは、その業務や役割で関わり方が変わってきます。任務によって使い方も同じではないので、それぞれに求められる正しい使い方が大事なのです。

 

データを読む力

データを読む力とはデータを見て、提示されている内容を理解していくことです。データにはグラフ、表といった形式のものもありますので、各形式で示されているデータの内容を読み取り、正しく理解しなければなりません。

 

データを分析する力

データリテラシーにおいてデータの分析力は必須と言えるでしょう。また、分析結果は、データの内容に適したグラフを選択し、分かりやすくまとめておくことが求められます。

 

データを論じる力

データを論じるとは、自分の考察や憶測についてデータを根拠に示していくことです。分析したデータを人間の知恵を交えて改善していく段階とも言えます。

近年、多くの企業が勘や経験に頼ってビジネス展開していくのではなく、明確なデータに基づいてビジネスを開拓していこうとする傾向にあります。

 

データリテラシーはビジネスで生きる人たちの教養

日本語で「読み書きできる能力」とも訳されるリテラシー(literacy)は、パソコンが普及した1990年代には、「コンピュータリテラシー」という言葉でしばし使われていました。そして、2021年現在、「データリテラシー」はビジネスの世界において大注目されているのです。

DX(デジタルトランスフォーメーション)が進む今日、データを紐解き、活用する能力は、経営層やアナリストだけではなく、一般社員にも求められています。いまや、ビジネスマンとして活躍するためには、データリテラシーは必須となる教養の一つなのです。

 

データリテラシーを高める理由

企業においてデータリテラシーは経営層や、分析部門の社員といった一部だけではなく、全ての社員が同程度に身に付けていることが求められます。

データリテラシーはデータを最大限に活用し、企業の問題点を洗い出したり、ビジネスを拡大したりする上で重要です。データリテラシーは企業のビジネス、個人の暮らしをより良いものにしていくために不可欠なものと言えるでしょう。

社内において皆のデータリテラシーが同じレベルでない場合、ビジネス上の意思決定をスムーズに進めていくことは難しいでしょう。企業の将来性を考え、利益を向上させるには、全ての社員が一定以上のデータリテラシーを身に付けられるよう、社内全体での取り組みが重要になります。

 

データリテラシーが必要な場面

ここまでデータリテラシーについて解説してきました。では、データリテラシーが必要な場面として、どのようなシーンがあるのでしょうか。

以下、データリテラシーが必要となる場面の例を挙げていきます。

 

企業のバリューを向上させる場面

Qlik Technologies社(アメリカ)の調査によると、データリテラシー指数(Data Literacy Index)が上位3分の1に入る組織は、資産収益率、粗利、利益率、業績指数が高いと言います。データリテラシー指数は企業のバリューと連動していると言えるでしょう。

 

データに基づく意思決定が必要な場面

意思決定の際に根拠を持たせるために、データは重要です。経営者層が主観や勘に基づく意思決定を行うのではなく、データとして裏付けの取れた判断をすることは、企業における強みとなります。

 

売上向上をねらう場面

データリテラシーの高さは、売上向上をねらう場面にも大きく関係します。たとえば、以下のようなデータリテラシーの活用方法があります。

・顧客のニーズを正確に捉える

データを分析することによって、この商品を検討する顧客におすすめできる商品などを洗い出すことが可能です。顧客の好みや趣向に合った商品をおすすめする手がかりを見付けることができます。

・店舗の配置を変える

店舗の売上傾向を分析して、あわせ買いされている商品を明らかにします。分析結果を基に、顧客があわせ買いしやすいように売り場の配置を考えることができます。

高いデータリテラシーをもって店舗管理を行うことで、改善点が見える化し、売上アップに繋がるはずです。

 

集計データにおける平均値を疑う場面

データリテラシーによって、商品が売れる時期も明らかにすることができます。店舗の仕入れを行う際、製品Aと製品Bが両方とも一日に約200個売れているという集計データをとったとします。平均値のみならず、データのバラつきにも着目することで、売れる時期の傾向も明らかにできるでしょう。

 

生産性向上をねらう場面

データを分析し、活用することによって、作業における無駄を削減できます。無駄を省くことによって、社員の業務負担が軽減される他、様々なコストカットにも繋げられるでしょう。

働き方改革が重要視されている今、社員の生産性を上げるためにもデータリテラシーは重要です。

 

データに依存するのは危険!?

企業の利益や、社員の働き方にまで影響を与えるデータリテラシー。しかし、データにのみ依存することはおすすめしません。生のデータを加工して分析することは、人間、もしくは道具が加わるということです。こうした過程のなかで、ミスやバイアスが起こるケースも少なからずあり、100%正しい結果を導き出せないことも稀にあります。

データ分析の結果を過信し、依存するのではなく、データから導き出した仮説を基にして、行動、及び検証していく姿勢が大切です。データリテラシーのみ注視するのではなく、分析結果には必ず目を通し、正確性を確認するようにしてください。結果の確認を行う際は、現場の声、経験なども参考になることが少なくないはずです。

 

まとめ

データリテラシーはビジネスにおける競争が激化し、企業が扱うデータも増えたDX時代の今日において重要なものです。データに基づいた意思決定はビジネスにおける失敗を回避しやすくする効果がある他、業務内容の見直し、売上アップにも効果があります。

DXが進んでいる現代社会においてビジネスで成功するためには、データアナリストに依存するのではなく、経営層や一般社員も一定以上のデータリテラシーを保有し、データに基づいた意思決定を行う必要があります。社内のデータリテラシーを高めるためには、社内教育を行い、社員一人一人のデータに対する認識を高める必要があるでしょう。

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