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【ICTの意味】ITやIoTとの違いは?具体的に何ができる?業界別に事例を紹介

執筆者 BI LAB編集室 更新日時 2022年2月1日

Topics: コラム
【ICTの意味】ITやIoTとの違いは?具体的に何ができる?業界別に事例を紹介

ICTという言葉を聞いたことがあるでしょうか。

日本では総務省から「ICT政策大綱」が出されており、ビジネスの現場でもICTを活用する場面が増えてきています。

この記事では、そんなICTとIT・IoTとの違いや、ICTで具体的に何ができるかといった各業界の事例、ICTが目指す世界について紹介します。

これからの時代を生きるビジネスパーソンは必読の内容です。

ICTとは

ICT(アイシーティー)とは、「Information and Communication Technology」の略です。日本語にすると、「情報通信技術」と訳すのが一般的で、その名通り情報を伝達するインターネットなどの技術を指します。

ICTは非常に幅広い意味を包括する概念で、パソコン等が行う情報処理から、インターネットを活用した通信技術までをカバーします。身近な例を挙げると、インターネットを使うこと、スマートフォンやパソコン等のデバイスを使うことなどもこのICTに含まれると言えるでしょう。

 

ICTとITの違い

ICTとITは、非常に近しい意味をもつ言葉です。

ITとは「Information Technology」の略で、日本語にすると「情報技術」となります。ITという言葉は、パソコンなどのハードウェアから、アプリケーションなどのソフトウェア、インターネットなどのインフラ面までを包括します。

ICTは、ITに「Communication(通信)」が追加されており、ITよりも『繋がり』を重視していると言えます。すなわち、ITを使ってCommunication(通信)することがICTであると言えます。ICTはITの具体的な活用方法、と捉えることもできるでしょう。

ICTとIoTの違い

ICTとIoTも似た言葉ですが、こちらの意味は少し異なります。

IoTとは「Internet of Things」の略で、日本語では「モノのインターネット」と訳されます。

IoTをフルに活用するケースでは、あらゆるものがインターネットに繋がり、スマートフォンで遠隔操作などが行えます。例えば、外出先からスマートフォンを操作して家の冷暖房をつけたり、お風呂を沸かしたり、料理の準備をしたりすることができます。つまり、「ものがインターネットに繋がっている」ことになります。

一方、ICTは、ITを駆使して「人がインターネットに繋がっている」ことや、「インターネットを介して人と人が繋がっている」ことを指します。

>>IoTとは?仕組みや事例、課題など徹底解説!

ICTの活用例

ここからは、ICTの具体的な活用例を紹介していきます。ICTは一次産業から二次産業、三次産業まで幅広く活用されています。

農業分野

農業分野では、気象観測センサーによる観測データを活用した営農情報の配信などが行われています。

収集したデータが解析後に各生産者へ配信されることで、生後の高い栽培管理を実現し、収穫量や品質の向上を目指す取り組みが行われています。また、収集したデータを蓄積することで体系化し、次世代の農業従事者のために活用することも想定されています。

製造分野

製造業では、依頼主が製造を発注する際に、工場を選定・采配する取り組みが行われています。

生産キャパシティーや稼働状況などのデータから、その時々のリードタイム・品質・価格などが依頼主のリクエストにマッチする工場を采配することで、製造流通を最適化することが可能です。

>>INSIGHT LABの製造分野の事例を見る!

教育分野

教育現場では、クラウドを活用したシームレスな学習環境を整える動きがあります。

生徒個々の課題に応じた内容を、タブレット端末を利用することで場所を選ばずに学習できるようにし、学校・家庭・地域が連携したICT活用教育が行われています。

先進的な学習をすることで学習希望者が増え、移住者や定住者が増えるメリットもあります。

>>INSIGHT LABの教育分野の事例を見る!

医療分野

ICTは人手不足の医療分野でも活用されています。

高齢化が進んだ離島では、複雑な疾患や職種をまたいだ介入を高齢者を対象として行うために、電子カルテに頼らずに医療情報を自動収集する取り組みが行われています。

施設規模を問わずに情報共有できるネットワーク環境を構築することで、診療時のリスクを軽減し、安全で質の高い医療がどこにいても受けられるようになります。

>>INSIGHT LABが支援した医療業界の事例を見る

Society 5.0について

ICTに関して、「Society 5.0」という言葉を聞いたこともある方もいるのではないでしょうか。

「Society 5.0」とは、「現代の情報社会(Society 4.0)に続く社会として日本が目指すべき未来」であると、内閣府が「第5期科学技術基本計画」において提唱したものです。

Society 5.0に至る人類史

「Society 5.0」に至るまでに、人類はいくつかの時代を歩んできました。それは、狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)の4つです。

狩猟社会(Society 1.0)は、主に狩りをして暮らしていた時代です。マンモスやオオツノジカを狩り、木の実を採集していた時代をこのように呼びます。

続いて農耕社会(Society 2.0)は、人類が農業を始めた時代です。稲作をし、ある場所に定住し始めたのはこの頃です。

長い農耕社会のあと、工業社会(Society 3.0)が始まります。いわゆる産業革命以降、あらゆる産業が機械化され、工場での大量生産が可能となった時代です。

そしてインターネットが発達し、世界中がネットワークで繋がったのが情報社会(Society 4.0)です。携帯電話(ガラケー)から始まり、パソコンやタブレット、スマートフォン等のデバイスを誰もが持つようになりました。世界中のあらゆる情報がシームレスに繋がっていることが特徴です。

Society 5.0の定義

内閣府のホームページでは、「Society 5.0」は次のように定義されています。

サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)

引用元:内閣府ホームページ|Society 5.0とは

「Society 5.0」はICTなどの技術を活用しつつ、「人間」が中心となることと定義されているのが特徴です。

日本が目指す社会とは

最後に、「Society 5.0」の実現に際し、日本が向かっていくであろう社会のかたちについて紹介します。

「Society 5.0」で目指す社会では、IoTで全てのモノがインターネットとつながり、さらには人とも繋がることになります。そこでは様々な知識や情報が共有され価値を生み出すことを目指します。

現代の情報社会(Society 4.0)では、ITリテラシーの格差などによって知識や情報が十分に共有されず、情報格差が生じることもあります。また、技術が隅々まで行き届かず、都心と地方での格差も生じています。

「Society 5.0」の社会では、収集されたデータはビッグデータとなり、AIによって解析されます。そして、必要な時に必要な情報が提供されることで、知識・情報の共有が図られていくことでしょう。

また、地方社会や高齢者、加齢や障がいなどで労働や行動範囲が限られている人々にもロボットや自動走行車を活用することで活躍の場を届けることにもなるでしょう。

このような技術の発展は環境への悪影響も懸念されますが、「Society 5.0」では経済発展と環境問題などの社会的課題の解決を両立するために、エネルギーの多様化や地産地消、農作業の自動化やバリューチェーンの最適化などにもICTが活用されていくものと考えられます。

>>INSIGHT LABのSociety5.0の講演内容を見る!

まとめ

ここまで、ICTとそれに関わる用語、目指すべき未来について紹介してきました。

ICTは人類が持続的に成長していくためにも注目されており、これからのビジネスではICTを活用することが主流となるでしょう。

「Society 5.0」で活躍できる人材となるためにも、ICTを活用するスキルを身に着けていくことが重要です。

INSIGHT LABの研修であれば、最短2日で、実践的スキルが身につきます。

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