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IoTとは?仕組みや事例、課題など徹底解説!

執筆者 BI LAB編集室 更新日時 2021年12月16日

Topics: コラム IoT
IoTとは?仕組みや事例、課題など徹底解説!

最近ネットやニュースで「IoT(アイ・オー・ティー)」というワードを耳にすることが増えてきました。

「よく耳にはするけど、今さら聞けない」「興味はあるけどなんか難しそう」「結局、何ができるの?」と考える方も多いのではないでしょうか。

今後もまだまだその重要性が叫ばれるであろうIoT。デジタルトランスフォーメーションが加速するこのインターネット時代において、急成長している企業の多くは、様々なシーンでIoTを自社プロダクトに取り入れています。

そこで今回は、現在IoT導入を検討している企業担当者や、もう少しIoTの基礎について知りたい方に向けてその意味や仕組み、活用事例、そして今後の課題などについて解説していきます。

 

目次

IoTとは?

IoTは「Internet of Things」=「モノのインターネット」という意味で一般的には訳されています。

簡単に言うと様々な製品にインターネットをつないで、そこから得た情報をもとにより良いサービスを提供しようというものです。多くの場合、センサーや無線、カメラなどを通して情報収集を行います。

 

IoTの仕組み

IoT製品の仕組みは、主に4つの要素で構成されています。

一般的には「デバイス」「ネットワーク」「サーバー」「アプリケーション」です。

IoTデバイス(機器や端末)にはセンサーやカメラ、スピーカーなどが装備されています。それらを通して、動作・音・量など様々な種類の情報を目的に応じて収集します。

次に、収集された膨大なデータはネットワークを通じてサーバーに蓄積されます。

そして蓄積された多種多様なデータは処理され、タブレットやスマートフォン、PCなどで専用のアプリケーションを通して確認することができます。

 

IoTの歴史と現状、そして今後の動向

「IoT」という言葉が生まれたのは1999年だと言われています。MIT(マサチューセッツ工科大学)のケビン・アシュトン氏がICタグの開発をしていた際に「すべてのモノがインターネットにつながっていれば」という発想から生まれた言葉です。

本人自らもそう語っており、当時は講演のテーマとしても取り上げています。

そしてそれから約20年が過ぎた今、IoT市場は世界中で飛躍的な成長をしています。米IDC社の調査によると2019年、世界のIoT市場はアメリカ1,940億ドル、次いで中国1,820億ドル、日本は654億ドルとなっています。

総務省によると現在、日本の企業のIoT活用状況は23.1%。日本国内での99.7%が中小企業だと言われているので、今や「大企業だけがやっている他人事」ではなくなってきています。

そして金額にすると2020年は約6兆3,000円。2025年には約10兆2,000億円になるだろうとも言われています。

 

IoTの活用事例

他人事ではなくなってきたIoT活用ですが、こちらで様々な活用事例をご紹介します。IoTを導入することで、「工程管理」「品質管理」「作業効率化」「技能継承」など多くの効果や課題の解決が期待できます。

活用事例1:株式会社土屋合成

様々な部品の成形を受託する企業。パーツ単価が安いため、どのようにすれば24時間365日稼働し、製造ラインを止めずに売り上げを拡大できるかという課題を解決させました。

約50台の成形機に対し40台以上のネットワークカメラを設置。どこにいてもPCやスマートフォンを通じて稼働状況やトラブルなどが把握でき、1ショット(金型で製品を作る回数)当たりの成形時間やサイクルなどの情報も取得できる仕組みを構築。

結果、スタッフの少ない夜間や休日でもトラブルにも即対応が可能となり、稼働時間が増えたことで生産量を1.5倍に高めることに成功しました。

 

活用事例2:パラマウントベッド株式会社

医療・介護用ベッドのIoT化を目指し、同社が開発したベッドは「スマートベッド」。ベッドにいる患者の睡眠状態や呼吸数、心拍数などをリアルタイムに計測します。

もちろんベッドから離れた場所でも端末で確認が可能。センサーも非装着型のため患者にもストレスはありません。さらに荷重センサーが組み込まれており、万が一患者がベッドから転倒した場合にも把握ができます。

 

活用事例3:株式会社明電舎

電気機器メーカである明電舎は水位センサーを取り付け浸水を検知する「マンホールアンテナ」を開発。マンホール内の水位はリアルタイムで観測されているため洪水時など、下水道内の水量の変化へも迅速な対応が可能となりました。

 

IoT活用に欠かせないBIツール

IoT活用の事例を紹介する際に欠かせないのがBIツールです。IoTデバイスや様々な機器から集めた大量の情報を分析やグラフ化できるツールです。

データをグラフ化するのって、エクセルと何が違うの?」BIツール導入前に生まれる疑問ですが、まず最も大きな違いはデータの容量と処理速度です。

IoTデバイスを導入すると毎日膨大なデータが集積されます。そういったデータを自動で処理し、可視化できるツールがBIツールです。また、より強固なセキュリティ面や、同時書き込み、リアルタイムでの情報更新が可能です。

 

IoTの課題

これまでご紹介したように、IoTをうまく活用できれば企業にとって非常に多くのメリットを享受できます。しかし、まだ現在のIoTでも導入に際していくつかの課題があります。

ネットワークに負荷が掛かる

IoTは、タブレットやスマートフォンなど様々な機器での利用、操作が可能な状態を構築します。同時に多くの危機が稼働することで、ネットワークへの負荷もこれまでとは比較にならない膨大なもととなります。

導入コストに終わりが見えない

新たな通信機器やセンサー、タブレット端末など導入に際しては膨大なコストが必要です。中小企業にとっては容易に判断できるものではないかもしれません。

また、こまかく見ていくと、費用を掛けようと思えばいくらでも設備投資ができてしまいます。まずは可能な限り安価なシステムを導入し小さく始めることもできます。また、経済産業省による補助金という仕組みを活用することも検討できます。

IoTに精通した人材が少ない

多くの企業がIoT導入の際に直面する大きな課題として、IoTに精通した人材がいないということが挙げられます。IoTはその関連する範囲が非常に広く、ネットワーク、セキュリティ、AIの知識、アプリケーションの知識など様々なスキルセットを持ち合わせた人材が必要となります。

 

まとめ

IoTを効果的に活用できれば企業の可能性は広がり、様々な恩恵を受けられます。一度導入を検討する価値は大いにあるでしょう。

可能性や課題を十分に理解し、「何のために導入するのか?」といった目的を明確にすることが不可欠です。

導入すること自体を目的化せず、自社にとってどのような価値を顧客に提供できるのか、また導入に際して、経営者やチームメンバーを巻き込み会社全体で推進していくことも重要です。

IoTについてさらに知識を深め、導入が成功すれば、新たなビジネスの展開や、ビジネスパーソンとしての成長につながるでしょう。

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