お問い合わせ
1 分で読むことができます。

【100本目記念】第4回 SisenseとLookerを徹底比較!

執筆者 Michael 更新日時 2020年10月23日

Topics: 100本目記念
Sisense Looker BI比較

目次

こんにちは。Michaelです。

Sisense Knowledgeの投稿数が100本を超えました。ご覧になっている皆さん、ありがとうございます!私の方でもいくつか記事を書かせて頂きましたが、日本語のドキュメントが少ない中、日本にいるSisenseユーザーの少しでも力になれればという思いです。

さて、今回は、【100本目記念】Sisenseのココがすごい!Tabelau,Power BI, Qlik Looker... BI製品徹底比較 の第4弾、Looker編です!私の方からLookerの特徴と良し悪しを、Sisenseとの比較を交えてお話ししていこうと思います。

 

Looker概要

「社員みんなが自社のデータを知らないのはおかしい」という思想から誕生したLooker。2019年6月に26億ドル(=2800億円!ちなみにyoutubeは2000億円)でGoogleに買収され、翌2020年からGCPファミリーに仲間入り。国内でも、メルカリ、リクルートマーケティングパートナーズ、ZOZOテクノロジーなどの大企業で既に導入済みと、今まさにノリに乗っているBIツールです。

Lookerでは内部にデータを保持せず、クラウドで一元管理をします。つまり、データはデータベースにあるまま、データベース側のセキュリティプロトコルを活用します。これがLookerはセキュリティに優れていると言われているという所以です。またLookMLという独自言語を用いて定義したディメンションやメジャーにより、統一した分析の実現、またデータの再現性や一貫性を保つことが可能になります。Lookerを一言で表すのであれば、「データガバナンスに優れている」の言葉に尽きると思います。

年間ライセンス料金がSisenseの約2倍+ライブ接続がゆえにクエリ料金が毎回発生するなどランニングコストだけを考えると決して安くはないLooker。それでもなぜ今勢いに載っているのか。

今回はLookerの大きな特徴を説明していき、Sisenseとの違いを解説していこうと思います。

 

Lookerの特徴

1)データベースに直接続

Lookerではデータベースに直接接続します。そもそもデータを内部的に持つといった概念が存在しません。分析データのサイズが数億件以上と大きくなりすぎて、今までのTableauやQlik SenseといったセルフBIでは捌ききれずに、BIがデータ分析のボトルネックになっていた、そんなユーザーもいるのではないでしょうか。Lookerではそんな問題ともおさらばです。50以上のデータベースにライブ接続ができ、主要なデータベースは概ねカバーされている印象です。

エンドユーザーが分析を行う場面で、データの表示のために、その都度データベースにクエリを投げにいきます。例えばBig QueryやSnowflakeの従量課金の場合は毎回料金が発生します。(Big Queryのクエリ制限なしの定額ライセンスを持っている場合は除く)エンドユーザー側の表示に関して(昨今では主にRedshiftやBig Queryといったクラウドのデータウェアハウスを使うケースが多いと思うのでDWHと仮定します)、パフォーマンスはDWHのコンピューティングリソースに左右されるので、分析するデータサイズに応じて、Lookerを快適に使うにはDWH側でのスケールアウトが前提となります。

Lookerではキャッシュについても優れており、一度クエリを行ったデータについての表示はキャッシュの恩益を受け、高速に表示が可能です。(キャッシュについての詳細設定も後述のLookMLで有効時間や設定範囲についてカスタマイズ可。)

 

2)Look ML

Look MLはLooker独自のマークアップ言語です。SQLをベースにしており、ビジネス要件にも柔軟に対応できるような機能を持ち合わせています。

Lookerにおけるデータ分析のフローとしては、データの定義をLookMLで記述していき、ビジュアライズを行うといった渋い作りになっています。ただこのLookMLこそがLookerの心臓部であり、ディメンションやメジャーの定義を行うView、テーブル間の結合、派生(一時)テーブルの作成、キャッシュの設定など、Explore(チャート作成の画面)用の設定を行うModelにおいて、Lookerを動かすエンジンとなるわけです。裏を返すと、ここがコーデイングを毛嫌いするビジネスユーザーからは取っ付きにくくもあり、「エンジニア好みのBI」と言われている原因かもしれません。個人的にはコーディングに拒否反応がなく、SQLを触ったことがある方であれば、すんなりと学べる言語だと思っています。

また、Lookerの凄いところは、Exploreでチャートを作っていく際に、裏ではデータベースへ投げるクエリのSQLを自動生成していることです。exploreのみだけ、つまりチャート作成の権限があるユーザーに関してはLookMLのコーディングに関しては全く必要ありません。データの操作や定義とチャート作成は完璧に分離されています。

そして、データソースを変更した時も楽です。プロジェクトの途中で、例えばRedshiftからBig Queryにデータベースを変更した、といったケースにおいても、LookerではそれぞれのDWHでのSQLをダイアレクト(方言)と呼んでおり、Looker側でデータベースに合わせたSQLを自動作成してくれます。接続先のデータベースをボタン一つで変更するだけで、LookMLは翻訳機として機能し、開発者は何もする必要がありません。これをSQLでクエリを組んでいたらと考えると・・・SQLの修正という骨の折れる作業が生じてしまうわけです。

 

3)開発者思いの設計

LookerではGitレポジトリと連携することにより、LookMLをバージョン管理することができます。これにより、データの定義の一元性を保つことができ、属人化を防ぐことができます。これは他のBIツールに比べて、ユニークなところかなと私は思います。例えば、開発段階で他エンジニアにLookMLを共有したり、一つ前のバージョンに戻ったりと共同作業が各段に楽になります。

また、ModelとExploreが分離されていることから、ビジネス定義により指標定義の変更などが行った場合もModelを修正するだけで済みます。人的コストの削減に繋がるといったこともあるでしょう。

 

Sisenseとの比較

1) 組み込み技術の違い

Sisenseでは、組み込みの実装には3種類の方法が用意されており、例えば、チャート単位でJavascriptのAPIを用いて、事細かくウェブアプリのUIに合わせてダッシュボードを組み込むことが可能です。

対してLookerに関しては、iframeではSisenseにはない機能もあり、組み込みの見た目(チャートなどの背景色やフォントなど)をカスタマイズができるのですが、JSでウェブアプリにマッチングするようにミリ単位で実装するというのは難しく思えます。ただし、組み込みのデータのセキュリティやパブリックに公開するといった設定をUI上の操作で一瞬でできてしまうところはLookerは強いと思います。

Sisenseにも行単位でのセキュリティ設定が可能で負けてはないです。ただ、ワークアラウンドはありますが、パブリックでの組み込みというのは想定されていないという印象です。どちらの企業も組み込みに対しては注力している印象です。

 

2) データベース思想の相違

SisenseのelastiCubeには、外部データソースからデータを内部に取り込み、ETLライクに前処理をすることが可能です。この取り込みの頻度についても制御でき、またLookerと同じく、DWHといった外部データベースへのライブ接続にも対応しています。

手元にあるExcelファイルやCSVをelastiCubeで取り込み、内部的に持たせる。数億件までであればデータベースからデータを取り込み内部に持たせる。データサイズも規模の大きなプロジェクトではデータベースへの直接続(ライブ接続)に切り替えるといった風に、柔軟に使い分けができるのはSisenseの大きな魅力であると思います。

それに対して、Lookerは先述の通り、データベースに直接接続のみとなります。高速なDWHが不可欠となりますし、分析基盤が整っていることが大前提となります。ちょっと手軽に手元にあるデータを取り込んで分析したいといったケースには向きません。

 

3) コスト

年間ライセンス料金がLookerはSisenseの約2倍です。この差を高いとみるか、安いとみるか、ユーザー次第ですが、Lookerの優れたガバナンスに価値を払うか払わないかといったところがポイントになるかなと思います。

それ以外にも、データベース直接続の場合はDWH側のコストも考慮する必要があります。

 

4) 使いやすさ

SisenseのelastiCubeは大変優れており、基本的にコーディングなしのドラッグアンドドロップといった操作で、データの結合、型変換、名前の変更、不要なカラムのドロップといった前処理ができます。複雑なモデリングの場合もSQLを組むことによって対応可能です。操作は簡単で開発者からビジネスユーザーまで取り扱いやすいフレキシブルなツールです。

対してLookerは、LookMLの習得が不可欠で、データの前処理、定義にはコーディングが必要になります。エンジニアにとっては使いやすいBI、ビジネスユーザーにとっては慣れるのに時間がかかるといったツールと言ったところでしょうか。

どちらもチャート作成、ダッシュボード作成は簡単な操作で出来る印象です。データ前処理の段階での使いやすさで差があります。

 

まとめ

以上、Lookerについてお話をさせていただきました。

Lookerは間違いなく、素晴らしいツールです。ただし、使いこなせる企業が限られるであろうというのが正直な感想です。現在、既にBIツールを使用しており、セルフBIのデータガバナンスやパフォーマンスに不満を持っている大規模な企業に取っては大活躍するツールですが、小規模でこれからBIを使って分析を始めたいといった企業には「宝の持ち腐れ」となるでしょう。使いどころががっちりハマるとものすごく力を発揮するが、いい意味でも悪い意味でも、万人受けするツールではないなというのが個人的な印象です。

■「【100本目記念】Sisenseのココがすごい!Tabelau,Power BI, Qlik Looker... BI製品徹底比較」メインページ

Michael

執筆者 Michael

1 分で読むことができます。

【Sisense Widget】ウィジェットの背景を変更する

8 分で読むことができます。

【Sisense News】Spotify音楽データの分析①

4 分で読むことができます。

【Sisense Administaration】無料のSSL証明書"Let's Encrypt"でSSL化してみる