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Qlik Sense標準 vs. Vizlib Library(散布図編)

執筆者 Turtle 更新日時 2024年7月

目次

1. はじめに


Vizlibは、Qlik Senseの機能を拡張する強力なエクステンションで、データビジュアライゼーションとユーザーインターフェースを強化するためのさまざまなチャートを提供します。

なかでもパッケージの1つである「Vizlib Library」は、Qlik Sense標準チャートでは実現が難しい、あるいは実現不可である表現を可能にするパッケージです。 どういった表現が可能になるかを把握されたい方は、以下の記事をご覧ください。

Vizlib Library for Qlik Sense で作成できる美しくわかりやすいチャート21個

本記事では、そのうち散布図を取り上げて、Qlik Sense標準の散布図とVizlib Libraryの散布図のそれぞれの機能について触れながら、簡単な比較を実施します。

2. 機能の概要と比較


2-1. 散布図の機能(Qlik Sense標準)

Qlik Sense標準チャートの散布図の機能概要を以下にまとめました。

vizlib_scatter-chart_01

1項目設定可能
メジャー 最大4項目設定可能(X軸、Y軸、サイズ、色)
サイズ 固定(調整可能) or メジャーによる動的なサイズ設定が可能
単色、軸ごと、メジャーごとに付与可能
形状 バブルのみ(ラベルの有無を指定可能)
X軸・Y軸の基準線、回帰線を設定可能(基準線は定数線)
その他 スクロールでズームイン/ズームアウトが可能

 

2-2. 散布図の機能(Vizlib Library - Vizlib Scatter Chart)

Vizlib Libraryの散布図(Vizlib Scatter Chart)の機能概要を以下にまとめました。

vizlib_scatter-chart_02

最大2項目設定可能
※2つ目の項目は日付型ディメンション
メジャー 最大4項目設定可能(X軸、Y軸、サイズ、色)
サイズ 固定(調整可能) or メジャーによる動的なサイズ設定が可能
単色、軸ごと、メジャーごとに付与可能
カスタムカラーパレットの使用も可能
形状 複数のマークやアイコンから選択可能
URLを指定することで画像表示も可能
X軸・Y軸の基準線、回帰線を設定可能(基準線は定数線)
その他 ・スクロールでズームイン/ズームアウトが可能
・クラスター分析を容易に実施可能
・以下を表示可能
 1. Reference Areas(左上)
 2. Reference Polygon(右上)
 3. Reference Bubbles(左下)

 

2-3. 散布図の比較(Qlik Sense標準 vs. Vizlib Library)

Qlik Sense標準の散布図と、Vizlib Libraryの散布図の機能概要を以下にまとめました。

1項目設定可能 最大2項目設定可能
※2つ目の項目は日付型ディメンション
メジャー 最大4項目設定可能
(X軸、Y軸、サイズ、色)
最大4項目設定可能
(X軸、Y軸、サイズ、色)
サイズ ・固定(調整可能)
・メジャーによる動的なサイズ設定
・固定(調整可能)
・メジャーによる動的なサイズ設定
単色、軸ごと、メジャーごとに付与可能 ・単色、軸ごと、メジャーごとに付与可能
・カスタムカラーパレットの使用も可能
形状 バブルのみ(ラベルの有無を指定可能) 複数のマークやアイコンから選択可能
URLを指定することで画像表示も可能
X軸・Y軸の基準線、回帰線を設定可能
(基準線は定数線)
X軸・Y軸の基準線、回帰線を設定可能
(基準線は定数線)
その他 ・スクロールでズームイン/ズームアウトが可能
・クラスター分析を容易に実施可能
・以下を表示可能
 1. Reference Areas(左上)
 2. Reference Polygon(右上)
 3. Reference Bubbles(左下)
・スクロールでズームイン/ズームアウトが可能
・クラスター分析を容易に実施可能
・以下を表示可能
 1. Reference Areas(左上)
 2. Reference Polygon(右上)
 3. Reference Bubbles(左下)
 

以上をまとめると、Vizlib Libraryの散布図は、Qlik Sense標準のチャートに比べて以下の点で優れています。

  1. マーカーの形状を指定できる(凡例ごとの形状の指定は不可)
  2. 3つの Referrence Objects をチャート内に描画できる(Area、Polygon、Bubble)
  3. クラスター分析が容易に実施できる(詳細はこちらから)
  4. 日付ディメンションを追加することで、時系列比較が可能となる
    →カーソルを合わせたときに、過去のポイントを表示してくれる機能です
vizlib_scatter-chart_03-1

3. おわりに


今回は、数あるチャートタイプの中から散布図を取り上げて、Qlik Sense標準とVizlib Libraryの違いについてまとめました。他のチャートタイプについてもまとめていこうと思います。

以下のサイトから公式のサンプルアプリがダウンロードできますので、より具体的なイメージを掴みたい方は、ぜひご確認ください。

https://insightsoftware.com/sample-reports/products/vizlib/

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Turtle

執筆者 Turtle

可視化領域を中心とした業務に従事しています。