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リバースETLとは?概要と導入後の効果について解説!

執筆者 BI LAB編集室 更新日時 2025年4月1日

Topics: DB BIツール etl

目次

ETLとは?

ETLとは、

  • Extract:データの抽出
  • Transform:データの変換・加工
  • Load:データの書き出し

というバラバラのデータを1か所にまとめる際のプロセスの頭文字をとったものです。

図で表すとこのような形です。

スクリーンショット 2025-03-12 141716

ETLの詳細は以下の記事で説明しています!ぜひご覧ください!

ETL(Extract Transform Load)とBIの違い|ETLの必要性やポイントとは

しかし近年、リバースETL(Reverse ETL)が台頭し、一般的なETLを活用するよりも恩恵を得られるケースがあります。

 

リバースETLとは?

ETLでは、バラバラのデータを1か所にまとめる動作をしていましたが、リバースETLでは、各分析ツールにデータを格納します!

そのため、リバースETLにおけるETLは以下のようになります。

  • Extract:DWH(データウェアハウス)やデータレイクからデータを抽出

  • Transform:プログラムなどにより、データを適切に変換

  • Load:分析ツールやMAツールなどの目的のツールにデータを格納

そのため、図にすると以下のような形になります。

スクリーンショット 2025-03-27 123159

さらに、リバースETLツールを用いると自動的に行われるため、データを分析・結果の表示までが容易で知識が不要です。これにより、専門職だけでなく、非専門職も関わることができます。

専門職と非専門職の例は以下の通りです。

スクリーンショット 2025-03-27 123545

以下がリバースETLツールを導入する前と導入した後の比較です。

スクリーンショット 2025-03-27 123941

図にもある通り、専門職の作業量が30~50%も減少することはとても大きなメリットです。

さらに、非専門職も分析に関わることができるようになるため、社内でデータ利活用が身近になり「データの民主化」が見えてきます。

よくある質問で、「リバースETLは通常のETLツールでできますか?」とありますが、「リバースETLは通常のETLツールでも部分的に実現できます。」

しかし、DWHからの抽出機能が限定的であったリ、リアルタイムでの同期が欠如しているなどの制限があるため、効率的かつ高度なリバースETL処理を行うには専用ツールを使用することを推奨します。

次にリバースETL導入による効果を説明します。

 

リバースETLツールの導入による効果2選

ここからはリバースETLツールを導入すると期待できる2つの効果について説明します。

①データ分析のための工数削減
 
②リアルタイム性を活かした課題発見やサービス品質の向上

 

①データ分析のための工数削減

DWHのデータを各種分析ツールに連携する際、ツール間のコネクターが用意されていない場合、従来ではAPI開発が必要でした。

しかし、API開発には

①数週間程度かかる場合がある
 
②開発した後のメンテナンスといった負担が大きい

 

このような課題が挙げられます。

リバースETLでは、DWHのデータを抽出して、外部ツールに同期するためのSQLを1度用意するだけで、継続的に同一の施策を自動化できるようになります。

これにより、専門職サイドだけではなく、マーケティングや営業部門の非専門職の方達も簡単なデータ連携ができ、「データ分析」までのスピードの向上が期待できます!

API(Application Programming Interface)開発:

ソフトウェア間でデータや機能を共有・提供できるようにインターフェースを設計・開発すること

 

②リアルタイム性を活かした課題発見やサービス品質の向上

リバースETLを導入すると、データ連携における課題としてあったタイムラグを解消し、

  • 顧客パーソナライズに必要な分析結果の提供手段として適している
  • 異種のデータソースへのアクセスが可能

などの特徴を生かし、新規課題の発見やサービス品質の向上にも期待できます。

 

製品例4選

Hightouch

200以上のツールとデータ連携が可能で、ノーコードで直観的なUIを提供します。シーケンス機能や差分更新機能を搭載しています。最近では、新機能「Hightouch Event」により、データソースからDWHへのデータ収集も可能になり、フォワードETLとリバースETLの両面からデータ活用を促進しています。

公式ページ:https://hightouch.com/

 

Census

最新のデータを迅速に業務ツールに反映可能です。ノーコードで操作が簡単です。最近の機能として、SaaSデータセットが追加され、SaaSアプリケーションから直接データを取り込むことが可能になりました。これにより、データサイロの解消やCRMデータの強化、より効果的なキャンペーンの実現が可能になっています

公式ページ:https://www.dxable.com/products/census

 

RudderStack

オープンソースでカスタマイズ性が高く、高度なデータ変換が可能です。ただしエンジニア向けです。Census同様にSaaSデータセットが最近追加されました。

公式ページ:https://www.rudderstack.com/

 

TROCCO

ノーコードでリバースETLを実現可能です。SalesforceやBIツールとの連携が強みです。最近の機能追加として、2024年9月にはHTTPコネクタの機能が強化され、より多様なSaaSサービスとの連携が可能になりました。

公式ページ:https://primenumber.com/trocco

 

まとめ

いかがでしたか?本記事では、リバースETLについてまとめました。

リバースETLを導入し、データ連携を技術者サイドのみではなく、マーケティングや営業などのビジネスサイドから行い、「データの民主化」を進めてみませんか?

 

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執筆者 BI LAB編集室

BI LAB(データ活用研究所)編集室です。 BI、AI、DWHなどデータ活用に関するトレンドやニュースやコラムをほぼ毎日配信しています。押さえておきたい基本知識から、最新ニュース、事例インタビューやお役立ち情報・セミナーレポートまで、データ活用の専門家ならではの視点と情報量でお届けします。

 

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