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【Sisenseはじめの一歩:管理編】Sisenseサーバの管理機能

執筆者 Turtle 更新日時 2020年10月16日

【Sisenseはじめの一歩:管理編】Sisenseサーバの管理機能

目次

この記事は、【Sisenseはじめの一歩】の第7回の記事です。 目次はこちら

今回で「Sisenseはじめの一歩」も最終回、

Sisenseサーバの管理機能を使ってユーザ管理や基本設定をします。


管理者権限を持っているユーザでログインすると、画面上に「管理者」のボタンが現れます。

この管理者を選択して管理画面を開いてみます。

管理画面を開き、一つ一つの機能を左ペインをクリックしながら確認してみると、とてもシンプル。

しかし、必要にして最低限なければいけない設定は網羅されていることがわかります。

 

ユーザー管理

ユーザー

「管理者」画面の左ペインの「ユーザ」を選択し、右上にある[+ユーザ]のボタンをクリックしてを追加する。


追加画面はこんな感じで、メールアドレス、氏名、言語、役割を設定する。

ここで留意点が2つある。
【ライセンスと役割】
まず、ライセンスの種類と役割は1対1ではない。つまり、Sisenseのライセンスの種類はAdmin,DesignerとViewerの3種類があるが、ここで設定する役割はもっと細分化されている。
ライセンスと役割の関係を以下にまとめてみた。

licence_image
・Admin
管理者とデータ管理者に分かれる。基本的に全ての権限を持つが、データ管理者はユーザー管理とシステム構成にアクセスすることができない。
・Designer
データデザイナー、デザイナー、データ管理に分かれており、データデザイナーはデータとダッシュボード両方の作成・編集権限を持つが、デザイナーはダッシュボードのみとなっている。
・Viewer
閲覧のみが許可されており、ダッシュボードを見るだけの権限しかない。
今回追加したユーザは「閲覧者」としておいた。

【パスワード】
次にパスワードをここで設定するかどうかである。パスワードを事前に設定したい場合は、「ユーザーの追加」画面の「パスワードの定義」をオンにして指定する。
ここでオフにするとユーザーにメールされ、ユーザは受信したメールのURLリンクからSisenseサーバにアクセスし、パスワードを設定しアクティベートを行うようになっている。


ユーザが追加されると、上記の画面に表示が変わり、新たにユーザーが追加されたことが確認できる。


パスワードの定義を行わずにメールのURLリンクからサーバにアクセスすると、パスワードの入力が求められるので、ここでパスワードを2回入力し、アクティベートすると下記の画面となる。
画面上部のグローバルメニューには「分析」と「Pulse」しか見えなくなっている。
「分析」を選んでも何も表示されない。これは今回作成したユーザには何も公開されていないからだ。


ではダッシュボードの公開はどうやったらできるのか。
それは管理者がダッシュボードを実際に開いて共有することで可能になる。
foodmartのダッシュボードを開き、ダッシュボード右上の[共有]アイコンをクリックし、共有したいユーザを追加する。



ここでは、「管理者」画面でデザイナーの役割を与えたユーザに対して「閲覧可能」とすると閲覧しかできなくなるように制限することもできる。
ここで[保存]を押すと以下のようなダイアログが出てきた。


これはデータへのアクセス権を設定していないため表示されている。「管理者」画面にはデータへのアクセス権を設定できるのだが、未設定のために強制的にダッシュボード側から権限を与えているのだ。

新しく追加したユーザの役割は「閲覧者」とした。実際に閲覧者としてログインしてみるとダッシュボードは以下のようになる。


デザイナーで開いた時に比べ、機能が制限されている。できることは以下の通り。
■ダッシュボード
・PDFでのレポート出力(レポートの編集や保存も可能)
・ダウンロード(PDFと画像)
・ダッシュボードの復元

■ウィジェット単位
・ウィジェットの全画面表示
・ダウンロード(イメージファイル、CSVファイル)
・Pulseの追加
※Pulseを追加すると、このユーザにだけ有効なPulseとなる。つまりPulseはユーザ単位で設定できるようになっているということだ。
しかし、デザイナーの場合と異なるのは通知先は指定できないので、自分にしか通知されない。

以上が閲覧者の機能だ。デザイナーと異なり、ウィジェットやダッシュボードフィルターを追加したり、編集することは一切できない。

グループ

登録されたユーザーをグループに登録することができる。グループ名を設定して、ユーザを追加するだけだ。ここではデフォルトの役割も指定することができる。
ここでグループに登録しておくことで、先程のダッシュボードの共有もユーザ単位ではなく、グループを指定して行うことができる。

セッションテーブル

セッションテーブルはユーザ単位での接続状況を確認することができる。

Active Directoryとシングルサインオン

SisenseはActive Directoryのドメインユーザーを連携させることができる。またドメインにログインしていれば、ユーザー、パスワードを入力させることなく利用ができるシングルサインオン(SSO)にも対応しいる。
今回はActive Directory環境にはないため、この2つの機能は確認していない。

データ管理

データソースを開くと、データソースのリストが表示され、データソース単位で様々な設定ができるようになっているが主要なものを以下に紹介する。


・共有
データソースに対して、ユーザ、グループでの共有を設定する。編集権限とクエリ権限を個別に設定できる


・データセキュリティ
フィールド単位でセキュリティをかけたい場合に使用する。ここでは特定の値のみを指定して制限をかけることが可能だ。
例えば、「部門」というフィールドがあるとすれば、「自部門」のみ閲覧できるように制限するなど。
・階層の管理
全体共通の階層をここで定義できる。例えば「大分類→中分類→小分類」というように階層を定義しておき、ウィジェット上でドリルダウンしていく時などに有効だ。
・会計年度の開始
会計年度の開始月を設定できる
・ビルドアラートの追加
ビルドした時にアラートを行うための設定で、ビルドが失敗した時にアラートメールを送るなどの設定が可能だ。

システム構成

・設定
Sisenseサーバの基本設定である。週の開始日、会計年度の開始月、言語などの基本設定からセッション維持方法の設定、埋め込みドメインのホワイトリストなどまでサポートされている。

・利用状況分析
利用状況分析とはデフォルトで組み込まれている機能で、ElastiCubeとダッシュボードがあるのだが、ここでアクティベートしないと使えない。

まとめ

Sisenseサーバの管理機能は至ってシンプルだったが、以下の点が少々わかりづらい。

・ユーザー、グループに割り当てられた役割の整理

閲覧者の場合は、基本的に追加、編集はできない。

また誰かと共有するような設定も不可で、「管理者」画面は非表示となる。

デザイナーの場合、追加、編集はできるが、役割によって共有する権限に差がある。

例えば、データデザイナーの場合、管理者画面はデータソースのみ表示される。

管理者は全ての権限がある。

まずは閲覧者だが、いやはや、本当に閲覧のみなんだね、これって。

Tableau Exploreみたいにサーバ上でちょっとしたチャートが作れたりするのかもと思ったけど、本当にViewerとして使うものでしかない。

救いはPDFレポートの編集ができるという点か。

とはいえ、実際、これまで数十のお客様にBI製品を納入してきたけど、実際に開発するという人は全体のほんの一握りにすぎないのも実態だ。

その一握りの人がセルフサービスBIとしてSisenseを使いたいのならデザイナーライセンスが必須だと思う。

次にデザイナーでは、データデザイナーの時にデータの共有設定が可能だが、ダッシュボードの共有設定はできない。ダッシュボードの共有設定は「管理者」のみの機能である。

データの共有は管理者画面、ダッシュボードの共有は各ダッシュボードで行うのが基本。

Sisenseの場合、他のBIのようなタブという概念がないから、1枚ずつのダッシュボードをフォルダに格納するか形だ。

そうなるとダッシュボードの共有はダッシュボード1枚ずつ行うことになる。

僕が担当しているお客様の中には最大タブが50くらいある会社もあるので、ちょっと大変かもしれない。

これまで6回に渡り、Sisenseの基本中の基本をご説明してきた。

今回扱ったデータはSisenseが真価を発揮する大量データではなかったので、SisenseのIn-Chipテクノロジーなどを体感するには至らなかったと思うが、Sisenseの構造はご理解いただけたと思う。

全体的にはシンプルに作られており、直感的でわかりやすいUIだと思う。

高度なダッシュボードを作成する時に使用される技術もSQLやHTML,JavaScriptとスタンダードなもので、独自文化は見られないため、Webエンジニアなどでもカッコいいダッシュボードが作れそうだ。

これ以降は、個別のTOPICを扱って記事を書いていくので乞うご期待!
ではまた!

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