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最近よく聞くAPIって?使い方やメリットを解説

2021年12月30日

APIとは

APIとは、「アプリケーション・プログラミング・インターフェース(Application Programming Interface)」の略です。簡単に言うと、「アプリを繋ぐもの」と言えます。

ここで言うアプリとは、スマートフォンのアプリのイメージとは異なります。APIのアプリケーションとは、スマートフォンのアプリはもちろん、ソフトウェアやプログラム、Webサービスなども含んだ概念です。

つまりAPIは、私たちが普段使っている様々なITツールを繋ぐ役目を果たしています。

APIは通常、Web上に公開されており、無料で利用できます。そのため、Web上で利用することが多いため、「WebAPI」と呼ばれることもあります。

 

APIの機能

APIの概要が分かったところで、APIの具体的な機能について紹介します。

異なるサービスを繋ぐ

APIの代表的な機能は、異なるサービスを繋ぐことです。

例えば、初めて使うWebサービスにログインする時、「Googleアカウントでログイン」「Twitterアカウントでログイン」「Facebookアカウントでログイン」などと表示された経験はありませんか。まさにこれがAPIです。

APIを使えば、全く関係のない会社のサービス同士を繋ぐことができます。

データを繋ぐ

APIを使うことで、他社のデータを使うことができます。つまり、他社のデータと自社のサービスを繋ぐことができるのです。

例えば、自社サービスのメールフォームに郵便番号を入力した際に、都道府県以下が自動入力される機能を実装したいとします。

しかし、郵便番号と各住所を結びつけたデータベースを、自社のみで一から構築することは大変です。また、住所は変更されることもあります。

このような時に、郵便番号のAPIを利用すると、他社(日本郵便)のデータを使うことが可能になります。

 

APIを使う理由

APIの機能が分かったところで、なぜAPIを使うのかという理由を説明します。

APIを利用することは、データの提供側にもデータの利用側にもメリットがあります。

情報更新の工数を削減するため

APIを使えば、情報更新の工数を削減することができます。

例えば、TwitterやInstagramの投稿をFacebookにも自動投稿するようにしておけば、一度の投稿で他媒体にも情報発信することが可能です。

メディア担当者やSNS担当者が限られている場合など、APIを使えば人手不足の解消にも繋がります。

開発コストを抑えるため

APIを利用することで、開発コストを抑えることができます。

例えばAPIの機能「データを繋ぐ」でご紹介した郵便番号からの自動入力機能のために、自社で郵便番号データを管理し、専用のデータベースを用意するとしたら、売上に直接繋がらない機能にコストをかけることになってしまいます。

しかし、APIを使えば、自社でコストをかけることなく、郵便番号のデータを自社サービスに組み込むことができるのです。

データを有効活用するため

APIを利用すれば、データを有効活用することもできます。

先ほどの郵便番号の例のように、自社でデータを収集し、データベースを構築することは大変です。

しかし、APIを使えば、他社のデータを活用することができます。また、データを提供する側も、自社のデータを使ってもらうことで、自社のサービス利用に繋げることもできます。

このように、APIを使ってデータを活用することは、データの提供側にも利用側にもメリットがあると言えますね。

ユーザビリティを向上させるため

APIを活用することで、ユーザビリティにも繋がります。

例えば、あるサービスを新しく始める時に、サービスごとにアカウントを作成することはユーザーの離脱原因の一つになります。

しかし、APIを使えば、新しくアカウントを作る必要はありません。

GoogleやTwitter、Facebook等の既にアカウントを持っているサービスをAPIで繋げば、他のサービスのアカウントを自社サービスに応用できます。

セキュリティ対策にも繋がるため

APIの活用は、セキュリティ対策にもなります。

先ほど紹介したアカウント登録のケースで考えてみましょう。

例えばGoogleアカウントをAPIで繋いでアカウント登録したとすると、個人情報などの管理はGoogleが行うことになります。これはユーザーにとっても安心ですし、サービス提供側もセキュリティ管理から解放されます。

APIを利用することは、セキュリティの観点から見ても、ユーザーとサービス提供側の双方にメリットがあるのです。

最新情報の取得を簡単にするため

APIを使えば、最新情報の取得も容易になります。

例えば、ECサービスと自社サービスをAPIで繋げば、ECサービス側で価格が変動した際に、自社サービスにも自動で反映されます。

人の目でチェックすることは大変な情報の変化も、API連携させることで自動化できます。

 

APIの進め方

最後に、APIを導入する時の進め方を紹介します。

前提として、APIを導入するためにはプログラミングの知識が必要となります。

APIを導入する際は、PHPやJavaScriptなどのプログラミング言語を理解する人材に任せましょう。

アプリケーション情報を登録する

まずはAPIを使いたいアプリケーションを、それぞれのサービスのWebAPIサイトに登録します。

自社サービスの情報を登録することで、API提供側がどのアプリケーションからのアクセスなのか判断できるようになり、連携できるようになります。

APIキーとAPIシークレットを取得する

登録が完了したら、APIキーとAPIシークレットを取得します。APIキーはID、APIシークレットはパスワードのようなものです。

APIは誰でも使えますが、個人情報なども扱うので、APIキーとAPIシークレットでセキュリティを高めます。

アプリケーションに設定する

取得したAPIキーとAPIシークレットをアプリケーションに設定します。この状態になると、APIの導入準備は完了です。

操作状況を確認する

APIを導入したら、実際にAPIを利用して操作性を確認します。

いきなり本番環境で操作するよりは、ローカル環境でテストすることが望ましいでしょう。

 

まとめ

異なるサービス(アプリケーション)を繋ぐAPIについて紹介してきました。

APIを上手に利用することで、自社のみならず、データ提供元やユーザーのためにもなります。

また、APIと似た概念にWebスクレイピングというものがあります。APIとWebスクレイピングは理論上は同じものですが、APIは『公式』の方法で、Webスクレイピングは『非公式』の方法でデータを繋ぐものになります。

データを繋ぎたい時や他社サービスを利用したい時は、原則、WebスクレイピングではなくAPIを使うようにしましょう。

BI LAB編集室

Written by BI LAB編集室

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