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DMPを活用して利益アップ!メリットや種類など

執筆者 BI LAB編集室 更新日時 2021年12月29日

DMPを活用して利益アップ!メリットや種類など

デジタルマーケティングにおいてデータを有効活用することが常識となっている昨今、
DMPは企業のマーケティング活動においてますます需要が高まってきています。

一方でマーケティング担当ではあるものの、
実はDMPについてよくわかっていない、
という方も少なくないのではないでしょうか。

DMPを明確に理解した上で活用することで、
マーケティングの課題を解消し効果的な施策を打つことができるようになるでしょう。

今回はDMPの概要に加え、そのメリットや種類、導入方法をご紹介します。

 

目次

DMPとは

DMPとは「Data Management Platform」の略で、インターネット上に蓄積されたさまざまな顧客データを一元管理できる基盤のことです。DMPツールを使って社内外で散在しているデータを統合し、それをもとに分析することで、精度の高いマーケティング施策の実現を可能とします。

似た概念でDWH(Data Ware House)というものがありますが、これは社内にあるデータの一元管理を目的としています。一方で、DMPは社内に限らずインターネット上のデータを扱うため、DWHよりも広い概念です。

 

DMPのメリット

続いてDMPを導入するメリットをみていきましょう。

効果的なマーケティング施策を実現できる

社内やインターネット上に顧客データが散在していると、まとめて管理し分析をすることは困難です。データがあるのにそれらを活用することができなければ、データを取得する意味がありません。

そこでDMPを導入することにより、これまで集約されることのなかったデータを一元管理し、分析することが可能です。結果的に、より効果的なマーケティング施策を実現することができるようになります。

たとえばネット広告配信施策でDMPを活用すると、広告配信プラットフォームにDMPから最適化した配信セグメントを送信することで、コンバージョンにつながりやすいユーザーへのアプローチを行うことができます。このように、サイトの行動・閲覧データからターゲット像を作ると、自社の優良顧客となるペルソナを作ることが可能です。

潜在顧客へのアプローチができる

また、企業のマーケティング活動において鍵となるのが、潜在的なターゲットへのアプローチです。社内で保有するユーザーデータから有力顧客を絞り込むことは可能ですが、市場には自社サイトに興味を持つ可能性のある顧客が多く存在し、それは社内のデータだけでは特定することはできません。

そこで、DMPツールを用いてインターネット上のデータを管理・分析できるようになると、自社サイトへの興味関心を持ちそうなユーザー群を明確にし、アプローチすべきユーザーを特定することが可能です。見込み度の高いユーザーに対し特化的にアプローチすることで、社内の資源を有効活用することが期待できます。

顧客に合わせたOne to Oneマーケティングが可能になる

さらにDMPツールを活用すると、データに基づいたターゲットに対し、的確な施策を打つことができるようになるでしょう。施策の実施・分析に関連したマーケティングオートメーション機能を持つDMPツールもあり、マーケティング施策に大きなメリットがあります。

たとえば、ECサイトの会員情報や購買履歴をもとにメールやクーポンを配信することで、ユーザーに対し関心のある可能性が高い製品を勧めることができます。また、レコメンド機能の最適化にもDMPツールの活用が可能です。このようにDMPツールを活用し、最適な情報を最適なユーザーに配信することで、合理的なマーケティングを実施することができます。

 

DMPの種類

次にDMPの種類をご紹介します。DMPツールは、蓄積するデータにより2種類に分けることができ、それぞれで実施できる施策内容が異なりますので、それぞれの特性を知り活用するとよいでしょう。

オープンDMP(パブリックDMP)

オープンDMPは外部サイトのデータを集約するクラウド型のプラットフォームで、データを販売するさまざまな企業が提供するデータを蓄積しています。インターネット上の第三者が集めているネットユーザーの属性やアクセスログなどのオープンデータを活用することで、自社の顧客に似た属性のユーザーに対するアプローチを行うことができるようになるでしょう。

オープンDMPを活用する場面は、自社で取得することができない外部データを活用するときです。たとえば新規の市場に乗り出すときや新規事業を立ち上げるときは、自社で顧客データがないため第三者機関が提供するデータに頼らざるをえません。また、既存事業でもバナー広告、ネイティブ広告等を最適化する目的で、オープンDMPが利用される機会が増加傾向にあります。外部データを用いてマーケティングを行う際に使われるのがこのオープンDMPです。

プライベートDMP

第三者機関が提供データのみを集約するオープンDMPとは異なり、プライベートDMPは社内データと外部データの両方を一元管理できるツールです。自社で収集した顧客情報・購買履歴・属性データなどに外部データを加えて一元管理することができます。一般的にDMPを導入するとは「プライベートDMPを導入する」ことを指すことが多く、メリットを享受しやすいのがこのプライベートDMPといえるでしょう。

プライベートDMPは既存顧客の売上向上に向けた施策に活用されることが多く、購買データ、サイト訪問者のアクセスログ、会員データ、アンケートデータなどを集約し、施策を打つことができます。広告以外に、CMSと連携してユーザー分析・商品開発といった幅広い分野に活用できることが大きなメリットです。

 

DMP導入時の注意点

ここまででDMPのメリットや種類についてご紹介してきましたが、効果的なマーケティングを実施するためにいくつか注意したい点があります。次に挙げる3つのポイントを踏まえて導入を進めてください。

DMPを導入する目的を明確にする

DMPを導入すれば必ず効果が出るというわけでなく、導入する目的とツールが食い違っていると期待していた効果を得ることはできません。「どんな目的でDMPを導入するか」を明確にし、それを軸にDMPツールを選び運用しなければ、データを管理・分析できる環境がそろっていても、本来目指していたゴールに辿り着けなくなってしまいますので注意してください。

どのようなデータ・機能が必要か具体化する

近日DMPツールは多くの企業から販売されており、それぞれ管理できるデータや機能が異なります。DMPツール販売会社が打つ広告には製品のアピールポイントが多く書かれていますが、その機能を使ってDMPを導入する目的を果たすことができなければ効果的なツール活用は期待できません。

そのため、ツールを選ぶ段階に移る前に、目的に沿って「どのようなデータが必要なのか」「どのような機能があれば理想のマーケティング施策が実現できるか」について、社内で認識を合わせてください。また、そもそも使いたいデータが社内にない場合もありますので、事前に社内にあるデータを確認するとよいでしょう。

DMPツール導入後の運用体制を構築する

DMPツールを導入すると、マーケティングの手法が変わるためマーケティング部門の業務内容に変更が生じることも注意が必要です。既存の業務がDMPツール導入によりどのように変更になるのか、マーケティング部門に説明し、理解を得る必要があります。同時に、DMPツールを使いこなせる人材の確保、教育も不可欠です。

さらに、マーケティング部門だけではなく、システム部門やCS部門との連携が必要になるため、社内の業務体制を構築することも必要です。新しいツールを導入することにより期待できる効果や、運用方法などを共有しておくと、導入後に他部門から協力を得やすいでしょう。

 

まとめ

デジタルマーケティングにおけるDMPの必要性を理解いただけたでしょうか。DMP導入にはコストや人材の確保が必要となりますので、会社にとってDMPがどれだけのメリットがあるのか、よく検討して導入してください。

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