はじめに
こんにちは! INSIGHT LAB株式会社のKin-chanです。IT業界に居なかった中の人がデータのことについて理解しようとするこのシリーズ。今回が第2回目となります(第1回目の記事はこちら)。しつこいようですが中の人の自己紹介です。- ニックネーム:Kin-chan
- 千葉県船橋市生まれで現住、44歳、2023年6月INSIGHT LAB株式会社へ入社
- 前職は水産物の卸売小売(「浜の仲買(漁師さんが獲ったアサリなどの2枚貝を仕入をし、豊洲や横浜・盛岡など全国各地の卸売市場)」の商売をしていました)
- つまり前職は弊社のようなIT業界に居なかった人でした
- 麻雀のMリーグ観戦(特にセガサミーフェニックスの近藤誠一監督、東城りお選手)が好き
ちょいちょい自己紹介を更新しながら進めていくスタイルができてきそうです。ということで本日のお品書きです。
-
「データは資産である」のちょっとだけ続きとして「データ駆動(データドリブン)型経営」とは
-
「効果的なデータマネジメントにはリーダーのコミットが必要」
-
データマネジメントの原則
今日のことば1.データドリブン型経営
前回の記事で「データは資産である」ことがDMBOKのイイタイコトであるとわかりました。その続きとしてこんな記述があります。
自らを「データ駆動型」と認識する企業は多数存在する。競争力を維持しようとしたら勘や直感に基づく意思決定を止め、事象を正確に捉え、分析し、そこから実行可能な案を見出していく必要がある
前職でまさに勘や直感に基づく意思決定をして会社を経営していた中の人としては耳の痛い言葉であります。これでも数字は見ていたつもりなんだけどなーと思いつつも結果を求められる世界ですのでそれはそれとして。
データ駆動型という言葉よりも「データドリブン(data driven)」という言葉を目にする機会が多いと思います。麻雀のMリーグにも「赤坂ドリブンズ」というチームがあります。チーム紹介文には「選手の技術や経験、客観的なデータ、ファンと一丸になった体制など様々な基点をもとに賢く力強くドライブし、麻雀競技の未来を発明します」と記載されています。データと関係ないじゃんと思われるかもしれませんが、赤坂ドリブンズのメインスポンサーは広告会社の博報堂さんです。データ基づいていないわけがない。麻雀にデータドリブンの考え方を取り入れますよという趣旨の紹介文だなと感じます。実際に赤坂ドリブンズ監督のチーム采配を見ていても主観よりもデータに基づいて判断しているのでは、というポイントを随所に見受けます。
ついつい好きなことを例にしてしまうと熱が入ってしまいますが、勘や経験(主観)だけに頼らず、客観データから得られる知見に基づいて経営しましょう、というのがデータドリブン型経営ですね。
DMBOKにおいてのデータドリブン型経営を行うには、
- 業務上のリーダーとITの専門家が協力してデータを効率的に、規律を持って管理しなければならない
- さらに今日のビジネスのペースを見ると変化を避ける選択肢はない
とあります。ここでも出てきましたね、「IT側(ITの専門家)と非IT側(業務上のリーダー)が協力しないとデータマネジメントは実現できません」の記述。大事なことは何回でも出てきます。
今日のことば2.「効果的なデータマネジメントにはリーダーのコミットが必要」
DMBOK2ではこの後に「データマネジメントの原則」について記載されていますが、データマネジメントの原則の項のまとめとして「効果的なデータマネジメントにはリーダーのコミットが必要」というフレーズが出てきます。先ほども出てきましたが「IT側と非IT側が協力しないとデータマネジメントは実現できません」の記述がここまで何度も出てきています。IT側と非IT側との協力が必要なことと「リーダーの先導」が必要だということと読み取りました。
実際にデータマネジメントを遂行するにはIT側の技術的な力が必要なのはイメージが付きます。かといってリーダーたる非IT側からIT側へ「これやっといてね」となってしまっていては、IT側が先行してしまい組織的なデータマネジメントは遂行できないことも想像がつきますよね。だからこそリーダーも積極的にかかわってデータマネジメントを牽引することが必要である、と言っているのでしょう。
ここまでDMBOK2をスタートから約20ページほど読み進めてきました。約20ページでもリーダーの牽引が必要なんだよという記述が随所で出てきています。大事だから何度も出てくるフレーズなのでしょうが、「実際のところリーダーによる牽引ってなされていないよね」の言い換えなのかもしれませんね。
今日のことば3.データマネジメントの原則
さていよいよデータマネジメントの原則の記述が出てきます。今回は項目のご紹介をした上で、次回以降データマネジメントの原則について詳しく見ていこうと思います。
- データは価値を持つ
- データは特有の性質を持つ資産
- データの価値は経済的観点で評価可能であり評価されるべき
- データマネジメントの要件はビジネス用件そのもの
- データ管理はデータ品質の管理
- データ管理にはメタデータが必要
- データマネジメントにはあらかじめ計画が必要
- データマネジメント上の要件がIT上の決定を左右する
- データマネジメントには様々なスキルが求められる
- データマネジメントは機能横断的な活動
- データマネジメントには全社的な視点が必要
- データマネジメントは幅広い視点を考慮することが必要
- データマネジメントはライフサイクル管理である
- データは種類によってライフサイクルの性格が異なる
- データに伴うリスクを管理することもデータマネジメントに含まれる
さて、次回からデータマネジメントの原則について追いかけていこうと思いますが、データマネジメントの原則の項の序盤にこんな記述が出てきています。
データマネジメントは他の管理手法と同様に、戦略的ニーズと業務上のニーズのバランスを取らなければならない。
これって「IT側と非IT側が協力しないとデータマネジメントは実現できません」ということにつながりますね。大事なことだから何度も記述されるのでしょう。次回からデータマネジメントの原則について詳しく見てみましょう。
次回のIT業界に居なかった中の人がデータのことについて理解しようとするこのシリーズもお楽しみに!
弊社INSIGHT LAB株式会社では「CONPASS(データ特化DXコンサルティングサービス)」というサービスも提供しておりますので是非ご覧くださいませ。CONPASSについてはこちらから。