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SFA(Sales Force Automation)とは?基本や機能を詳しく解説

執筆者 BI LAB編集室 更新日時 2021年11月30日

Topics: コラム SFA
SFA(Sales Force Automation)とは?基本や機能を詳しく解説

近年、データを営業活動に利用して企業の収益向上を目指す動きが活発になっています。

その中でSFA(Sales Force Automation)と呼ばれるツールを導入し、営業部門のプロセスの一部を自動化することで、本来注力すべき重要な活動にリソースを集中させたいと考える企業も増えてきました。

この背景には過去数十年に亘るIT関連技術の発展と膨大に蓄積され続けるデータ活用の波、そして人材が不足する中で企業競争力を確保しなければならないという環境の変化があります。

そこで多くの企業は、営業活動プロセスの中で自動化できる部分はSFAに任せ、営業要員が案件獲得に重要なアクションに割く時間を確保したり、組織全体の行動の最適化を図ることを目指すようになりました。

今回は、SFAの基本やおすすめのツールについて紹介していきます。

目次

SFAとは

最初にSFAの定義について説明します。SFAは「Sales Force Automation」の頭文字を取ったものですが、セールスフォースと聞くと既に知名度の高い「セールスフォース・ドットコム」という企業名を思い浮かべる方も多いかもしれません。

しかし元々は企業の販売要員やチームのことを指す言葉であり、SFAは営業活動の自動化(Automation)を意味しています。

既に1990年代には提唱されていた概念ではありますが、当時のIT関連技術とデータ活用に対する世間一般の理解レベルにおいては、商談の進捗管理や顧客データベース構築による顧客情報の共有など、営業部門内での情報共有目的で利用されていました。

また操作端末自体も現在のように小型端末があるわけではなく、各担当者が容易に操作できるようなインターフェース仕様ではなかったため、多くの企業が導入を容易に決断できるようなものではありませんでした。

さらに日本には独特の商習慣があり、また営業担当者個人で蓄積してきた経験や知識、ノウハウが共有されることを避ける傾向もあったことで、自動化の推進は受け入れにくい状況でした。

しかしIT技術の進展やスマートデバイスの普及、さらに事業のグローバル化が進み、営業要員の確保も難しくなってきた現在、SFAを利用して営業活動の効率を向上させることの意義を理解する人や企業も多くなってきました。

このような背景の中、営業活動の一部自動化は、担当者が価値のある行動を取る時間を増やすことにつながり、企業全体にメリットをもたらすものとしてSFAを導入する企業が増えてきています。

 

SFAで何ができるか

営業活動を効率化させるSFAですが、実際にSFAを導入すると何ができるようになるのか、その具体的な機能について説明します。

 

顧客情報の管理

まず営業活動にとって最も重要なのは顧客情報でしょう。SFAに取引のある顧客や商談中の顧客の情報を記録しておき、チームが効率的に動けるようにします。

記録される情報は一般的に顧客の組織名や住所、電話番号、さらにコンタクトした担当者名や所属部門、役職、そして過去の取引履歴など今後の商談に参考となるような内容です。

新たな商談を始める際や既存顧客に新しい提案をする際、顧客の情報をより多く保有しているとより戦略的に、そして競合よりも有利に動くことができます。

 

商談案件の管理

案件管理機能は、チームで効率的に動く際に必要な情報をメンバー間で共有するための機能です。個人の力量に頼る営業スタイルだと、その担当者が不在だったり離職した場合に誰も対応ができなくなってしまいます。

また案件の進捗が可視化されていると、サポートが必要になった時やほかのメンバーと共同で作業する場合に、効率的に動くことができます。

全ての案件をSFA上で管理し可視化することで、チームとして案件の獲得に機動的に動くことができます。また全体の案件の状況が把握できるため、リソースの配置や分配を最適化することにもつながります。

個人の能力に依存することなく、組織全体で利益向上に向けた行動を取ることができるのは、企業にとって大きなメリットです。

 

各担当者の進捗管理

これは、各担当者の抱えるタスクと進捗状況を可視化して管理する機能です。可視化される内容は顧客先への訪問回数や商談の回数、成約した契約の件数など、組織によって様々です。

各メンバーの行動や実績が把握できるので、管理者にとっては組織内で納得のある人事評価基準を設定したり、客観的で実績に基づいた個人の評価につなげたりすることが可能になります。

 

売上予測

SFAの中には売上予測機能がついているものがあります。この機能は過去の実績や今の状況を鑑みて将来の売上を予測する機能であり、データが多いほど信頼の高い予測値を算出することが可能です。

あくまで予測値なので、現実との乖離はある程度生じてしまいますが、算出された予測を基に改めて営業戦略を練ることもできます。

 

日程・日報管理

日程管理や日報管理は各メンバーが担当するタスクを管理し、スケジュールと共に可視化するための機能です。個人で進捗を管理するよりも、日程の遅れやトラブルの兆候を早期に発見しやすくなり、効率的な個別支援もできます。

タスクやスケジュールと共にその日に起きたことを日報として記録することで、プロセスの改善や問題把握にも役立ちます。

 

SFAツール5選

ここまで説明してきたようにSFAは営業活動の効率化に有用であるとの認識が広まり、現在では多数のSFA関連サービスが提供されています。

その中から、多くの企業で利用されている代表的なサービスを5つご紹介します。

Sales Cloud

SFAの中で最も高いシェアを誇るのがセールスフォース・ドットコムが提供する「Sales Cloud」です。豊富な機能を備えており、上記で説明した基本機能はもちろん、商談成立のために要員の生産的な行動をサポートする洗練された機能とユーザーインターフェースが実装されています。

商談案件の進捗や各メンバーの行動、予測と実績のトレンドなど全体の状況を俯瞰できるダッシュボード機能により、日々変化する状況に即座に対応できるよう設計されています。

Sales Cloud

 

eセールスマネージャー

「eセールスマネージャー」は長年営業活動をサポートするサービスを展開してきたソフトブレーンが提供するSFAです。

SFAの導入の成否を分けるポイントはSFAの利用継続ができるかにかかっており、導入から定着までをサポートすることで高い定着率を誇ります。

eセールスマネージャー

 

Senses

株式会社マツリカが提供する「Senses」はSFAの中でも自動化による効率化に重点を置いたサービスです。

基本機能の充実に加えて、Senses内に蓄積した過去の類似案件を基に将来の商談に有益な内容を提案したり、取引先の情報を自動的に収集し、効率的に情報収集活動をサポートしたりします。

Senses

Hubspot Sales Hub

 

Sales Hubは、HubSpot社が提供する営業支援ソフトウェアです。

高い効果を得た営業メールをテンプレート化してチームで共有したり、営業活動用のコンテンツをライブラリにまとめておき、チームメンバーがいつでも利用できるようにする機能が搭載されています。営業チームが組織力を発揮できるように、効率的な情報管理を実現するツールです。

また日々の営業活動に関するデータを一元管理し、進行中の営業プロセスを分析して、効果的なアクションにつながるような予測も出力することができます。

Sales Hub

 

ネクストSFA

ネクストSFAは、株式会社ジオコードが提供するクラウド型のSFAであり、自社内で一から環境を構築することなく導入が可能です。営業担当者が入力をする手間を極力省き、誰もが使いやすいように直感的に操作できる機能やデザインを特徴としています。

海外製の製品は日本語にワード変換しているため直感的に戸惑う部分もありますが、こちらは日本製のため日本人に馴染みやすいワードやアイコンを採用しています。

また日々の営業活動で頻繁に利用する様々なソフトウェアとの連係機能も豊富で、名刺管理やオフィス、カレンダーアプリとの連係も可能になっています。

営業担当者が日報や案件状況など、日々の細かいデータを簡単に入力できることで営業活動の進捗状況を可視化。案件獲得に向けた、効果的なアクションへとつなげることができるよう設計されています。

ネクストSFA

 

まとめ

ここまでSFAの基本と機能、5つのツールについてご紹介しました。

営業活動の効率化と利益の向上に向けて、SFAを導入する企業は年々増加しています。

そして、営業部門は個人の経験や能力だけに頼るのではなく、データ活用により、総合力を強化して案件の獲得や利益向上を目指すようになりました。

そのためにSFAの導入は強力な武器であり、企業規模の大小問わず今後ますます導入の波は大きくなるでしょう。

また、ここ最近のSFAには、BIツールの機能が盛り込まれていたり、BIツールとの連携機能を用意されることが当たり前になりました。

自社に必要な対策を見極め、SFAの導入がメリットをもたらすかどうかについて、本記事を参考に検討してみてください。

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