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BIツールの基礎知識とメリット・デメリット

執筆者 BI LAB編集室 更新日時 2021年10月29日

BIツールの基礎知識とメリット・デメリット

オススメのBIツールは、こちらで解説しています。

取引情報やお客様の声など、あらゆる事業において日々膨大なデータが生み出され、その量も年々増えています。またスマートデバイスの普及によって、SNSなどから大量の顧客ニーズやトレンド情報も入手することが可能になりました。

生み出されたデータは、データベースに蓄積され自社の事業に活用されるか、またはいくら有用な情報であっても活用されることなく埋没、もしくは消えていくものもあります。

近年は蓄積されたデータをより経営や日々のビジネス活動の中で有効に使いたいというニーズが高まり、その実現をサポートするツールであるビジネスインテリジェンス(BI)という言葉も頻繁に目にするようになりました。

一方で具体的にBIツールを使ってどのようなことができるのかなど、BIツールの基本的な内容をまずは理解したいと考える方も多くいらっしゃいます。

そこで本記事ではBIツールの基礎知識やメリット・デメリットなどを解説していきます。

この記事を読むことで、自社にBIツールを導入する際の参考にしてみてください。

目次

BIツールとは

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最初にビジネスインテリジェンス(BI)ツールについて解説します。BIという言葉が最初に提唱されたのは、今から50年以上も前のことです。当時のBIの概念は今のそれとは異なり、既に存在する事実の相互関連性を把握する能力のことを指していました。

その後時代の変遷に合わせてBIの概念も変化し、現在のBIは関連するデータの収集からデータの処理と管理、そしてデータを可視化してレポートする一連の過程を実現する手法や技術を含む、包括的な概念と認識されています。

そしてBIツールは用意された機能を利用して、事業に有用なデータを簡易的に収集・分析・レポートし、経営上の意思決定や判断をサポートするものと一般的に捉えられています。

また、BIツールの運用面でも過去と現在では大きく異なります。例えば社内で保有しているデータの種類は売り上げや販売先などの取引データや在庫状況、出荷予定日などのロジスティクスに関するデータ、経費や予算に関する財務データなど多岐にわたります。

当然ながら取り扱うデータの種類や量が多いほど複雑なデータ操作が必要になるため、過去においては、データの収集・分析・可視化に高度なプログラミングスキルを持つ専門家の存在が必須でした。

ところがその後BIツールに様々な改良が加えられ、現在では専門的な知識やスキルがなくてもデータを操作し、可視化できる製品も増えてきました。

 

BIツールの機能

次にBIツールの一般的な機能について説明します。製品やサービスによって詳細な機能は異なりますが、通常以下の4つの主要な機能が搭載されています。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

 

レポーティング

最も代表的な機能はレポーティング機能でしょう。これは自社で保有する多数のデータの中から必要な数値や指標を抽出・整理し、その結果を予め設定された形式で出力する機能です。

イメージとしては、四半期毎の財務状況のレポートなどが近く、BIは期毎の財務データから算出に必要な数値を抽出して指標を算出・可視化し、決められたフォーマットに沿ってレポートを作成します。

作成されたレポートはあらゆるデバイスから見ることが可能であり、一般的に紙媒体よりもシンプルで情報量も豊富です。

 

OLAP分析

OLAPでは分析のためのデータ処理に時間をかけることなく、事前に予め決められた計算プロセスを随時実行することで、要約された管理指標の最新情報をチェックすることが可能になります。

例えば製造工程の中での工数時間やエラー発生のトレンドチェック、異常検知などにも応用可能です。

 

データマイニング

ビッグデータ時代に最も注目を浴びているのが、このデータマイニング機能でしょう。膨大なデータの中から要素間の相関やトレンド、特定の規則性を見つけ、将来の予測などに役立てます。

数々の統計手法や機械学習などのAI(人工知能)技術を用いてデータを処理することで、これまでのマニュアル操作では発見できていなかった知見を見つけます。そのため、この機能のことをデータマイニング(発掘)と呼びます。

 

ダッシュボード

ダッシュボード機能は、様々なデータや手法を用いて分析した複数の結果を同一の画面にまとめて表示し、経営判断に必要な重要指標を視覚的に確認できる便利な機能です。

自動車のダッシュボードを見れば速度やエンジン回転数など自車の状況が一目でわかるのと同様に、BIツールのダッシュボードを見れば自社の事業の状況を一目で把握できます。

 

BIツールのメリット・デメリット

これまでBIツールの基本的な内容について説明してきましたが、BIツールの導入にもメリットとデメリットがあります。それぞれの内容を理解し、自社の状況に照らし合わせて、導入の是非を検討することが大切です。

 

メリット

BIツールを導入するメリットは数多くありますが、何よりもまず経営や事業の状況を把握するためのデータや指標をいち早く確認でき、現在の経営状況や事業の進み具合を様々なレベルで俯瞰できることでしょう。

データ解析の専門家がいなくても一度設定した管理指標やその算出プロセスを変えない限り、常時最新のデータが可視化されてレポートされます。そのため多大なコストをかけることなく事実に基づいた信頼性の高い、スピーディな意思決定が可能になります。

さらには異常が起きた場合にいち早くデータから兆候を掴み、現状把握や早期に対策を打つことも可能となり、事業の安定性をより高めることにもつながります。

 

デメリット

導入がスムーズに進み、予想通りの結果が出ればデメリットは特にありません。しかしデメリットになり得る要因はコストと工数です。

当然ながらBIの導入には費用がかかりますが、その金額は決して安くはありません。そのため得られる導入効果が不明確なまま無暗に導入を強行すると、費用に見合う結果は得られません。

また導入後の運用方法についても社内で予め合意しておかないと社内のスタッフに余計な負担と混乱を招き、かえって経営の足を引っ張りかねません。

これらのデメリットを回避するには、事前の導入検討において自社の状況とBIツールの機能について理解しておくことが重要です。

 

BIツールを導入する前に考えること

BIツールは意思決定のサポートツールですが、導入すれば必ず自社の利益を向上させてくれるとは言えないでしょう。

もちろん、BIツールは自社で保有するデータや市場から収集したデータから有益な情報を抽出・整理して意思決定に重要な情報を提供してくれることは間違いありません。

しかしそれは使用者側が何が重要な指標であり、経営判断にはどのような情報が有益なのかを予め設定し、その情報を出力するためのプロセスと算出モデルを準備することが必要です。

一方で一旦これらの内容を事前に決め、運用を開始すれば非常に有益なツールとなります。そして運用開始後も継続的にツールの有用性や改善点について評価し、改良を続けていくことでより高度で信頼性の高い有用なツールとなっていきます。

 

まとめ

この記事ではBIの基本的な概念や定義、メリットや導入の注意点について解説してきました。

BIツールは事業をサポートする機能が豊富に盛り込まれていますが、自動的に事業の改善につながる結果を出力してくれるわけではありません。あくまでツールの一つであり、どのように運営するかについては、導入前によく検討しておく必要があります。

本記事を是非BIの導入検討の参考として頂き、事業のサポートツールとして効果的なBIの推進にご活用ください。

 

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