顧客分析でよく使われる手法に「RFM分析」があります。QlikView(クリックビュー)でも比較的簡単にRFM分析を使って分析することができます。
RFM分析は、顧客1人1人に関して次の3つの観点で顧客を分析します。
- R(recency:最新購買日) 最近、購入しているか
- F(frequency:累計購買回数) どのくらいの頻度で購入しているか
- M(monetary:累計購買金額) どのくらいの金額を使っているか
という指標で顧客を分類し、この指標が高い人ほど、優良顧客であるという分析手法です。
さっそく、電化製品のデータソースで分析してみましょう。
今回は簡単にするため2項目(RとM)について分析したいと思います。 購入頻度が高く、購入金額の大きい優良顧客を見つけます。
全体の作業フローは①データの整理とRM指標をスクリプトで作成し、②チャートを使ってグラフで表示をします。
①データを取り込む 注文2011.csvのデータを使います。このテーブルには、会員番号と注文年月日、注文小計という項目があります。
テーブルファイルを取り込みました。「Directory;」を「顧客データ:」に書き換えます。
次にタブを追加し、以下の項目を直接スクリプト上に書き込んでいきます。抽出するデータをランクに振り分けていきます。
RM:
Load 会員番号,
If(20111231-max(注文年月日)>=800,1,
If(20111231-max(注文年月日)>=500,2,
If(20111231-max(注文年月日)>=300,3,
If(20111231-max(注文年月日)>=100,4,
if(20111231-max(注文年月日)<100,5))))) as Rrank,
If(sum(注文小計)>=300000,5,
If(sum(注文小計)>=100000,4,
If(sum(注文小計)>=50000,3,
If(sum(注文小計)>=30000,2,
If(sum(注文小計)<10000,1))))) as Mrank
resident 顧客データ
group by 会員番号;
と入力します。
さらに、挿入タブから、loadステートメントを選択し、INLINE LOADを選択します。
ここで、具体的なランキングテーブルを作成します。
入力が終わると、以下のようにスクリプトが書き込まれます。
「F1」「F2」「F3」がカラム名として表示されますが、不要なので、削除します。
これで、スクリプト上の入力は終わりました。続いてチャートを作成していきます。
②チャートの作成
シート上で右クリックしシートオブジェクトの追加→チャートを選択します。
ウインドウタイトルにRM分析と入力します。
軸項目に計算軸の追加をします。
「='R'&Rank」と「='M'&Rank」の2つを入力します。
「NULL値を隠す」「凡例の表示」「ラベル」にチェックを入れます。
数式の定義にcount(distint 会員番号)と入力します。会員番号を一意の数値としてカウントします。
ソートタブで、Rrankを選択してテキストにチエックを入れ、A→Zに設定します。
続いて、Mrankを選択し、テキストにチエックを入れ、Z→Aに設定します。
スタイルタブで、以下のスタイルを選択します。
以下のような表が完成します。
以上で、RM分析は完成ですが、この表を元に、RFM分析を作成することが可能です。