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今さら聞けないDX(デジタルトランスフォーメーション)の意味とは

執筆者 BI LAB編集室 更新日時 2021年12月10日

今さら聞けないDX(デジタルトランスフォーメーション)の意味とは

世界中で急激に拡大しているDX(デジタルトランスフォーメーション)。

限られたリソースでも成果を出すことができ、また日本の国際競争力を高めることからも、国や地方公共団体、企業などでDX化が進んでいます。

この記事では、今さら聞けないデジタルトランスフォーメーションの意味や課題、DX導入のメリットを紹介します。

DXは現代を生きるビジネスパーソンにとって、必ず知っておくべき知識と言えるでしょう。

目次

1.DXとは

DXとはデジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略で、日本語で一言で表すと「デジタルによる変革」「デジタルによる飛躍」のことです。

DXはデジタル化の最終ステップで、一般的には、「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」の2つのステップを経た後に到達します。

デジタイゼーションでデジタルデータを蓄積し、デジタライゼーションでビジネスプロセスをデジタル化します。そこから、さらに飛躍的な価値を生み出して変革することが、デジタルトランスフォーメーションです。

 

2.日本のDX導入の現状

日本では、国や企業全体でDXを推進していくことが推奨されています。2018年には、経済産業省が「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)」を取りまとめました。

ここでは、DXによって製品やサービス、企業の組織体制や働き方を変革していく必要があるとされています。

ボーダーレスが進んだ現代のビジネスにおいて、限られたリソースで最大限の成果を発揮し、国際競争力を維持するためにも、日本企業のDX導入は急務と言えます。

参考:

デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン

 

3.DXの課題

DXの概要が分かったところで、DXを導入する上での課題を紹介します。DXを導入するためには、ハード面での課題とソフト面での課題があります。

 

3-1.DX人材の確保

DXを導入する際の一つ目の課題は、DX人材の確保です。

DXはあらゆるものをデータ化し、デジタルに管理するため、データを管理・蓄積するためのシステムなどが必要となります。しかし、システムに関する知識のあるIT人材は供給が需要に追いついておらず、一般企業がIT人材を確保することは難しいのが現状です。

また、システム面を外注化すると、外注先に経営の肝となるデータ管理を依存することになり、リスクにもなります。新規の取り組みも外注先のスピード感に左右されることになるため、DXをスピーディに進められない可能性もあります。

 

3-2.システムの構築

DXを進める際のシステムの構築も、一筋縄ではいきません。

企業で長年運用されているシステムは、インターネットエクスプローラーでしか稼働しなかったり、改修が重ねられ仕組みが複雑化しすぎたりしていることがあります。加えて、システム構築を担当した従業員や、運用に携わっていた従業員が退職していて、システムの要件把握が難しいというケースも。

そのような状況で、既存システムをDXに対応したシステムに移行することができず、DXの妨げとなっているパターンもあります。

 

3-3.社員の意識改革

DXに対する社員の意識改革が進まないというソフト面の課題もあります。

DXはあらゆるものをデジタル化し、データを蓄積していきます。そのため、古いやり方に慣れた社員はツールを使いこなせなかったり、データの重要性を認識できていなかったりすることもあるでしょう。

新しいツールの使い方を覚えることが負荷になり、データをデジタル化できなかったり、データを蓄積することが面倒になり入力を忘れたりすることが、スムーズなDX化の妨げになることもあります。

 

4.DX導入のメリット

DXを導入するためにはいくつか課題がありますが、課題を克服した先には大きなメリットがあります。ここでは、DX導入のメリットを3つ紹介します。

 

4-1.優秀な人材に依存する必要がなくなる

DXを導入することで、優秀な人材に依存する必要がなくなります。

中小企業では、一部の優秀な人材に依存してビジネスをしていることがあります。しかし、そのような優秀な人材に依存した方法は、その人材がいなくなった途端、ビジネスがストップすることがあり、企業を動かす上で大きなリスクとなります。

例えば、Excelが得意な人材のパソコンのみで情報管理していた場合、その社員がいなくなると業務が止まったり、表計算ができなくなったりします。

また、社長が優秀な場合、全ての情報を社長が集約していることがあります。そのような場合も、社長がいなくなった瞬間にビジネスが止まってしまいます。

しかし、DXを導入していれば、ビジネスに関する情報は全てデジタル化されているため、特定の人材に依存することがなくなります。ビジネス上のリスクヘッジとしても、DXを進めていくことがオススメです。

 

4-2.成功の再現性が生まれる

成功に対して再現性が生まれることも、DXを導入することのメリットの一つです。

DXが進んでいない企業では、ビジネスで成功した場合でも「なぜ成功したのかが分からない」「もう一度成功する方法が分からない」という状況が起こります。

もちろん、優秀な人材は「経験値」や「自己分析」によって、成功した理由が分かることもあります。しかし、普通の社員はそうではありません。

DXを導入し、成功要因がデジタル化・可視化されることで、企業に属する全社員が、優秀な人材と同じように成功する可能性が高まります。また、たとえ成功できなかったとしても、成功しなかった時のデータと成功した時のデータを比較することで、改善するべき点を把握できます。

成功に再現性を生むことで、会社全体として成長することができます。企業として競争力をつけるためにも、DX導入を推進することは重要です。

 

4-3.人材教育の負担軽減

DXを導入することで、企業が人材教育する際の負担を軽減することもできます。

ビジネスに関する行動や情報がデータで管理されていれば、被教育者は「自分のデータ」と「模範的なデータ」を比較することで学習できます。つまり、自分の課題や、スキル不足な点を把握しやすくなるため、企業側の教育負担が減ります。

データを使って再現性の高い教育を行うことで、限られたリソースでも優秀な人材を育てることができます。

 

5.まとめ

日本企業が海外企業に引けを取らないためにも、DXの導入は急務と言えます。

DXを導入するためには、システムの構築といったハード面の課題や、人材の確保・社員の意識改革といったソフト面の課題があります。

しかし、課題を克服してDXを導入することができれば、一部の優秀な人材に依存せずとも成功を繰り返すことができる、競争力のある企業になれるでしょう。

限られたリソースで戦う必要のある企業こそ、DXを推進していく必要があります。

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